活動レポート

「体験と対話」で成長できた半年間。体感型人財育成プログラム・ADFの参加者インタビュー

これまで3回にわたってレポートしてきた、初の体感型の若手人財育成プログラム「AJINOMOTO GROUP Dialogue for the Future(以下、ADF)」。2022年10月にスタートし、2023年4月に全日程が終了しました。取材を続けてきた私としては、ADFは参加者の思考や行動、自己理解に大きな変化が見られた稀有なプログラムだったのではないかと感じています。

そこで今回、実際にADFに参加した御堂大樹さんにインタビューを実施。プログラムを終えた感想や自分自身の変化などについて詳しく話を聞きました。

<プロフィール>
御堂 大樹
2019年入社。2023年現在まで「クノール®カップスープ」や「ピュアセレクト®マヨネーズ」などの包装設計業務を担当。趣味は映画、BBQ、釣り、筋トレ。

「体験と対話」を重視したほかにはないプログラム。ADFを終えて感じること

----まずは率直に、ADFを終えた感想を教えてください。

御堂:ひとことで言えば、とても楽しかったです。ADFを通じてさまざまな土地を訪れ、自然や街の空気を五感で感じ、いろいろな人と対話を重ねたこの半年間は、私のキャリアの中でも非常に良い経験となりました。

ADFはこれまでに参加したほかのどの研修とも違い、インプットとアウトプット、講師と受講生という枠組みのないめずらしいプログラムだったように思います。体験と対話に重きが置かれたプログラム構成で、研修レポートなどの成果物の提出を求められることがなかったからこそ、毎回の体験に集中できましたし、それを今後にどう活かせるか自主的に考えるようになっていました。

ADFで学んだこと、経験したこと、出会った人、すべてがこれからの私に地続きでつながっている気がしています。だからこそ、プログラムの全日程が終了した今も「研修が終わった」という感覚がなく、次の自分の行動を見据えていられるんだと思います。

----御堂さんは今回、なぜADFへの参加を決めたのですか?

御堂:理由は多々あるのですが、一番の理由は、仕事に直結する「サステナビリティ」について理解を深めたいと思ったからです。私は、味の素グループ製品の包装設計を手がけています。近年は環境負荷をいかに減らすかという点も開発テーマのひとつとなっているのですが、私はそのテーマに対してどこか自分事化しきれていないと感じていました。自身が取り組んでいる仕事がどのようにつながっているのか、なぜすべきなのかを知ることが重要かつ必要である。そう思ったことで、ADFへの参加を決めました。

訪れた対馬でも、地元の方と参加者と対話を重ねた

----半年間のプログラムを通じて、ご自身が最も成長したと感じるポイントはありますか?

御堂:2つある気がしています。まず、仕事や社会、将来について考える際、「自分がどうするか」という思考から「みんなで、周りと共に何ができるか。何をするか」という思考へと変わったことです。各地域でさまざまな方とお話をするうちに、何かを成し遂げて継続していくためには、周りの共感を得ながら一緒にやっていくことが大切なのだと学びがありました。自分のことだけでなく、周りを見ることができるようになったのは、私自身の大きな成長だと思います。

もうひとつは、行動力の変化です。プログラムに同行していただいた若手経営者の方とお話する中で、とにかくアウトプットをしてPDCAを素早く回していくことの大切さに気づくことができました。そのおかげもあって、部署の中で自分の考えをこれまで以上に積極的に伝えられるようになりましたし、全体に必要な知識や知見を自分からも発信できるようになりました。

「サステナビリティ」がなくなればいい。ADFで考えた理想の社会像

----ADFの大きなテーマとして「サステナビリティへの理解」も掲げられていました。御堂さんの中で、半年前と現在でサステナビリティに対する考え方に変化はありましたか?

御堂:私はもともとサステナビリティに対して、地球上の物事がぐるぐると循環していくイメージを持っていたのですが、ADFでのさまざまな体験を通じて、その理解が深まりました。地球環境の中でただ循環をつくれば良いのではなく、そこに人の生活が絡んだとき、何かを消すことなく、さまざまな方にとって恩恵があるような「つながり」を生むこと。それが真のサステナビリティなのだと、今では思っています。

ただ、私としては、最終的に「サステナビリティという言葉がなくなればいい」と考えています。今は環境への意識をすり合わせるために標語となる言葉が必要ですが、いずれは世界中の人が無意識のうちにサステナビリティにつながる行動をしている状態をつくることが理想的だと思います。実際、ADFで出会った方々は自分たちの取り組みをサステナビリティという言葉で表現はしておらず、ごく当たり前のこととして実践されていたんです。

ADF最終日での発表時の様子

----なるほど。そのような真の意味でのサステナビリティをつくり出す上で、味の素グループだからこそ果たせる役割は何だと思いますか?

御堂:味の素グループには圧倒的な数の商品があり、世界も含めた非常に大規模なマーケットを相手にしているからこそ、ひとつひとつの商品を通じてお客様のサステナビリティへの意識醸成に貢献できると考えています。そのためにも、まずは社内のサステナビリティへの意識をさらに高め、取り組みを徹底して実践できるようにしなければいけないなと思います。

半年間で得たものを、部署や仕事に還元したい

----インタビューの冒頭で「次の行動を見据えている」というお話もありましたが、今後やりたいことやこれからの目標についても教えてください。

御堂:今後やりたいことはいろいろとあるのですが、今は大きく3つの目標を描いています。1つ目が、所属部署の若手メンバーで「好きなこと」や「やりたいこと」を再確認する対話の時間をつくることです。ADFの個人フィールドワークで訪れた沖縄県の障害者向け就労支援事業所「ソルファコミュニティ」で、施設運営者の方のお話を聞くにつれ、自分が手がけるものに対する想いの強さが周囲の共感とつながりを生み出し、仕事や活動につながっていくのだと感じました。想いに気づくことで、自分たちのその後の仕事に良い影響があるように思います。なるべく早いタイミングで、対話の機会を設けていきたいです。

ソルファコミュニティでの様子(左が本人)

2つ目が、公私ともにやりたいことを見つけ、それをとことんやる1年にすることです。特に仕事では、部署の目標達成に向けて、設計や開発を突き詰めていきたいと考えています。周囲をうまく巻き込みながら、目標実現に向けて邁進していきたいです。

3つ目は、プライベートも含めて、これまで以上に多くの方とのつながりをつくること。私はもともと人とコミュニケーションをとるのは好きなのですが、ADFを通じて改めて、さまざまな価値観の人との出会いが自身の成長につながると実感しました。社内でのつながりを広げるだけでなく、社外にも目を向けて、人とのつながりの輪をつくっていけたらいいなと考えています。

----本日はありがとうございました!

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執筆:市岡光子

取材・ブックライター/書籍編集者。上智大学を卒業後、大学職員、PR会社、ベンチャー企業の広報職を経て、2021年4月よりフリーライターとして独立。大手出版社や企業のメディアで、インタビュー記事やコラムを中心に執筆中。書籍のライティングや編集も行う。ビジネスからエンタメまで、どんなジャンルも分かりやすくお届けします。

2023年6月の情報をもとに掲載しています。

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