活動レポート

マヨネーズの使用済み容器を「ごみから資源」へ!〜「ピュアセレクト®マヨネーズ」が目指す水平リサイクルとは〜

とれて3日以内の国産新鮮卵だけで作る、味の素社の「ピュアセレクト®マヨネーズ」。じつは、そのおいしさを保つプラスチック容器も日々進化を遂げています。

さらに味の素社では、マヨネーズボトルのリサイクルを目指したさまざまな工夫や取り組みがすでに始まっています。

おいしくて環境にもやさしい「ピュアセレクト®マヨネーズ」そんな “ピュア”を支える裏側を、ご紹介します。

「ピュアセレクト®マヨネーズ」はなぜ「ピュア」なのか?

コクがあって酸味は控えめ、やさしい味わいが特徴の「ピュアセレクト®マヨネーズ」は、卵と酢、油というシンプルな材料でできているからこそ、素材の良さをとても大切にしています。

「ピュアセレクト®マヨネーズ」の写真

なかでも、とくにこだわっているのが卵です。「ピュアセレクト®」に使われている卵はすべて国産。生まれたその日のうちに割卵工場へと運ばれます。

「ピュアセレクト®」は酢や油にもこだわっています。白ぶどう酢・玄米酢・木樽熟成のモルト酢をブレンドした特製「ピュアセレクト®ビネガー」、良質なキャノーラ油、コーン油、大豆油を混ぜ合わせ、新鮮な卵は「ピュアセレクト®マヨネーズ」に生まれ変わっていきます。

このように「ピュアセレクト®マヨネーズ」は、卵が生まれて3日以内に完成し新鮮な状態のまま全国へと運ばれていく、その名の通り素材から加工、配達まで、おいしさと安全をとことん追求した「ピュア」な商品なのです。

マヨネーズボトルのプラスチック素材のひみつ

1996年(平成8年)の誕生以来、変わらないおいしさを食卓にお届けしている「ピュアセレクト®マヨネーズ」ですが、みなさんの気づかないところで、味も容器も少しずつ進化を遂げています。

プラスチック素材は、成形のしやすさ、軽さなどの点で、包材に使用するにはとても便利な素材です。しかし、一種類のプラスチック素材では、包材としての機能を満たすことができないため、複数のプラスチック素材を使用しています。

マヨネーズは、空気中の酸素により、作りたてのおいしさが損なわれてしまうため、 マヨネーズボトルは一般的に酸素の侵入を防ぎ品質を守るためのバリア層と、ポリエチレンという素材でできています。

マヨネーズボトルはリサイクルできるの?

プラスチック容器は、同じ種類のプラスチック素材の割合が高いほどリサイクルに適しており、「ピュアセレクト®マヨネーズ」でも、よりリサイクルされやすいボトルにするために、様々な努力を積み重ね、実現させています。

包材材料の変更といっても、素材を変えればすぐに本格導入できるわけではありません。 ボトルを構成する素材が変わると、従来のボトル寸法と比べ、コンマ数ミリの差が生じます。わずかな差だとしても、これによりマヨネーズ包装ラインのボトル検査工程で不具合が発生することもあります。

よりリサイクルしやすい包材を使用するため、包装現場では設備の調整など、日々試行錯誤を行っているのです。

資源循環型社会の実現に向けた社外関係者との連携

味の素グループでは、マヨネーズボトルをリサイクルに適した素材に転換するだけでなく、バリューチェーン上の様々な関係者と連携しながらプラスチック資源循環の社会実装に向けた取り組みを行っています。

プラスチックの資源循環に関しては、「CLOMA:クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス」に設立メンバー企業として参画し、幹事、 普及促進部副部会長を務め、プラスチック廃棄物の大規模回収実証実験に向けた活動を推進しています。

CLOMAとは?

CLOMAとは、「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス」(英文名:Japan Clean Ocean Material Alliance)の略称で、海洋プラスチックごみ問題を解決するために、2019年(令和元年)に設立された組織です。2025年(令和7年)1月1日現在、512社・団体が加盟。業種を超えた幅広い関係者の連携を強め、イノベーションを加速するためのプラットフォームとなっています。

おもな活動として、海洋プラスチックごみに関する国内外への情報発信や、シンポジウムやセミナーの開催、展示会への出展などがあります。さらに、プラスチックに関わる企業へアンケートやヒアリングを行い、求めている情報や技術を調査し、分野ごとにマッチング出来る環境(マッチングプラットフォーム)を提供しています。

(CLOMAオフィシャルサイトより引用)https://cloma.net/

「ごみ」から「資源」へ!マヨネーズボトルを水平リサイクルへ

味の素社は、2024年(令和6年)7月から、CLOMAに参加するさまざまな企業や自治体と連携し、使用済みマヨネーズボトルの水平リサイクル回収実証実験を開始しました。

水平リサイクルとは、使用済みの製品を原料として、再び同じ種類の製品に生まれ変わらせるリサイクル法です。

マヨネーズボトル水平リサイクルのイメージ

水平リサイクルは、新たな原料を必要としないため資源を有効活用できるほか、原料の採掘や輸送などにかかるCO2の排出量を削減できるなど、環境負荷を軽減することができます。

リサイクルのためには、同じ素材のプラスチックを回収してきれいに洗浄する必要があります。現状、マヨネーズボトルは飲料のペットボトルのように水平リサイクルが実現できておらず、可燃ごみやプラスチックごみとして処分されています。

味の素グループは、「使用済みマヨネーズボトルは、ごみではなく資源である」という意識が広がるように啓発活動を継続し、多様な企業や組織とのパートナーシップによって新たな仕組みを確立することで、リサイクル社会実装に向けた取り組みを推進していきます。

そして、すべてのステークホルダーと手を携えて、環境負荷の軽減に努めながら、人・社会・地球のWell-beingへの貢献を目指してまいります。

具体的な取り組みについてはこちらのプレスリリースをぜひご覧ください。

2025年6月の情報をもとに掲載しています。

味の素グループは、アミノサイエンス®で人・社会・地球のWell-beingに貢献します

味の素グループは、

アミノサイエンス®で人・社会・地球の

Well-beingに貢献します

「最新記事」一覧を見る

味の素グループを読み解くキーワード