味の素社の経口補水液「アクアソリタ®」は、熱中症や、過度の発汗による軽度の脱水時の水分補給に適した飲み物です。
例年、真夏日の予報とともに熱中症への注意が呼びかけられるようになると、話題になるのが「経口補水液」。
この記事では、そもそも「経口補水液」とは何なのか?熱中症の水分補給に、水やお茶ではなくなぜ経口補水液が適しているのか?スポーツドリンクとどう違うのか?などを解説します。
熱中症は、自覚症状がないから要注意!
気温が高くなって汗をかきやすくなると毎日の水分補給に注意が必要です。
「今日は暑い」「じめじめしている(湿度が高い)」という感覚についてはほとんどの人が感じられるものですが、具体的に「どの程度熱中症を起こしやすい環境なのか」は判断が難しいところです。
実際に熱中症にかかった方の約3分の2は何も自覚症状がなく、周囲の人も気が付かないほどでした。だからこそ、意識してこまめに水分補給を心がけることが大切です。
とくに子どもは体が熱しやすく、体温調節能力も未発達です。さらに、身長も低いため、大人よりも地面から近い高温の環境にさらされているので熱中症になりやすいと言われています。
高齢者も発汗機能や温度・湿度に対する感覚が低下していることに加えて、乾燥しやすく体内の水分が不足しがちです。
また、トイレの心配から水分を控える傾向がありますが、これはかえって体調を崩すことになりかねません。
私たちには、毎日2.2リットルの水分補給が必要
私たちは年齢・性別・体形によって異なりますが、体のおよそ60%を水分が占めています。例えば、体重60kgの成人男性であれば、36リットルが水分ということになります。
この体内の水分は、日々の生活の中で尿や汗、吐き出す息から失われていきますので、毎日2.2リットルの水分を補給するのがいいと言われています。
1日3回の食事で約1リットルは水分を摂取できますが、残りの1.2リットル分を意識的に水分補給する必要があるというわけです。さらに、暑い日などに激しい運動をすると最大で1日10~15リットルの水分を失うこともあります。
熱中症対策、水だけでは足りない理由とは?
熱中症対策には水を飲んでいれば大丈夫と思われがちですが、体内の水分は水と電解質(ナトリウム、カリウムなど)で構成されています。
水やお茶だけで水分補給をすると体内の水分濃度が薄くなるため、濃度を戻すためにせっかく飲んだ水分が尿として排出されて失われてしまいます。ですから電解質を含む飲み物での水分補給が効果的です。
経口補水液は水と電解質をすばやく補給できる
経口補水液は、水分と電解質を体内にすばやく補給できるよう設計された飲料です。
体内で効率良く水分を吸収するためには砂糖(ぶどう糖)と塩が必要であることがわかり、水分補給に効果的で簡単・安全な飲料として1940年代に用いられたのが始まりと言われています。
経口補水液は水、塩分、ぶどう糖から構成されており、塩分(ナトリウム)とぶどう糖濃度の比率が一定の範囲内になるように作られています。
※ナトリウム、カリウムの制限がある方は注意が必要なので、医師等にご相談ください。
「経口補水液」は特別用途食品のひとつ
経口補水液(許可基準型病者用食品)は、感染性胃腸炎による下痢・嘔吐に伴う脱水状態の際に、水と電解質の補給のために利用できる食品であり、特別用途食品※の1つです。
また、個別評価型病者用食品とは、事業者が個別に評価したものの表示について消費者庁長官の許可を得て、例えば熱中症や過度の発汗による脱水時に使用する経口補水液として利用できる、特別用途食品の1つです。
いずれも、国の制度で決められている「特別用途食品」というマークがついています。
※特定用途食品は、乳児の発育や、妊産婦、授乳婦、えん下困難者、病者などの健康の保持・回復などに適するという特別の用途について表示を行う食品です。特別用途食品として食品を販売するには、その表示について消費者庁長官の許可を受けなければなりません(健康増進法第43条第1項)。 また、表示の許可に当たっては、規格又は要件への適合性について、国の審査を受ける必要があります。
出典:消費者庁ウェブサイト
味の素社の「アクアソリタ®」は個別評価型病者用食品を取得している経口補水液です。「アクアソリタ®」は、熱中症やたくさん汗をかいた軽度の脱水時の水・電解質補給に適しています。
スポーツドリンクと経口補水液のちがいとは?
水分補給といえば、スポーツドリンクを思い出す人も少なくないでしょう。スポーツドリンクと経口補水液の違いとは何でしょうか。
スポーツドリンクと経口補水液では、「塩分とぶどう糖濃度の比率」が違います。
一般的にスポーツドリンクは、経口補水液に比べて塩分が低くぶどう糖濃度が高くなっており、カロリーも高めに作られています。一方、経口補水液はスポーツドリンクに比べ、ナトリウム濃度が高く、失われた電解質を補給できるので、体内に水分をしっかり保持することができます。
ですから、運動時の水分やエネルギー補給にはスポーツドリンク、脱水時の水分補給には経口補水液がおすすめです。
「アクアソリタ®」は、飲みやすさ、おいしさを徹底追求!
経口補水液というと、味がちょっと苦手という印象を持つ人が少なくないと思います。 「アクアソリタ®」は、味の素社の独自の「おいしさ設計技術®」を活用しており、飲みやすさもひとつの特長となっています。
おいしさの秘密について、開発担当の半澤さんと、販売担当の原さんにお話を伺いました。
コンシューマーフーズ事業部ニュートリションケアグループ
開発担当 半澤 智博
「レシピの調整にはとくに苦心しました。特別用途食品として許可を得るためには、経口補水液の機能に関与するぶどう糖やナトリウム(塩)の成分濃度を規定通りに保つ必要がありました。しかし、規定通りの配合だと満足できる味のレベルではなかったんです。配合を少し変えただけでも、味がこんなに味が変わってしまうとは...と驚きました。
『アクアソリタ®』の特長である"飲みやすさ"だけは絶対に妥協したくなかったので、機能に関与する成分以外の材料や甘味料の配合を変えて何度も試作を繰り返しました。
その結果、ぶどう糖やナトリウムなどの成分は規定通りに保ったまま、すっきりとした飲みやすさを実現することができました。」
コンシューマーフーズ事業部ニュートリションケアグループ
販売担当 原 良輔
「『アクアソリタ®』ゼリーは、『アクアソリタ®』ペットボトルと同じ、特別用途食品としての表示許可を所得したゼリータイプの経口補水液です。すっきりとした飲みやすい味なのでおすすめです。
また、飲みやすい軟らかさなので、小さなお子様や高齢の方でも安心してお召し上がりいただけます。130gの飲み切りサイズなので、持ち運びにも便利ですよ。」
経口補水液=飲みにくいというイメージを全く感じないので、ぜひ皆さんに飲んでいただきたいです!
熱中症や脱水症は急に悪化することがあるため、症状がないうちから積極的な水分補給をこころがけることが大切です。いざというときのために経口補水液を常備しておくのもよいでしょう。
ただし、ナトリウム、カリウム等の摂取制限がある方は、医師等の専門家に相談して摂取するようにしてください。
味の素社の経口補水液「アクアソリタ®」がリニューアル!
2025年(令和7年)3月には、消費者庁より特別用途食品 個別評価型病者用食品の表示許可を取得したことを受け、表示をリニューアルした「アクアソリタ®」と「アクアソリタ®」ゼリーを、全国で販売開始しました。
特別用途食品 個別評価型病者用食品とは、特別用途食品の中で、企業が提出したエビデンスが個別に評価され、特定の疾病のための食事療法上の期待できる効果が医学的、栄養学的に示されている食品として消費者庁が表示を許可するものです。
「アクアソリタ®」は個別評価型病者用食品としての表示許可を取得しています。
2025年6月の情報をもとに掲載しています。