毎年開催されている味スタ感謝デーは、食やスポーツに関するさまざまな体験ができたり、普段は入ることのできない施設を見学できたりと、見どころ満載。開催を楽しみにしているファンも多く、この日も晴天のなか約1万8000人の来場者が集まりました。
この記事で味スタ感謝デーのすべてをお伝えすることはできないのですが、いくつかの注目企画についてレポートしていきます。
すべての人の楽しく健康な毎日に貢献したい。そんな思いを込めた「味の素スタジアム感謝デー」
味の素スタジアムが主催する「味の素スタジアム感謝デー」(以下、味スタ感謝デー)は、味スタ近隣住民の皆さん、味スタファンの皆さんへの日頃の感謝を込めて、毎年6月頃に開催されています。
第17回となる2025年(令和7年)は、京王アリーナTOKYOとともに「味の素スタジアム 京王アリーナTOKYO感謝デー」として、6月21日(土)に開催。「日頃のご愛顧に感謝の気持ちをこめて」をキャッチフレーズに、味の素スタジアム、京王アリーナTOKYOを含め、隣接するAGFフィールドなども使用して、さまざまなイベントが実施されました。
この日は、6月中旬とは思えない夏を思わせる気温となり、汗をぬぐいながら会場に向かう人もたくさん見られました。来場者のなかにはファミリーも多く、両親の手を引いて場内へと急ぐ子どもたちの姿も見かけました。スタジアムの周辺には味の素グループ会社のブースが並びサンプルプレゼントやスタンプラリー、来場者参加型の企画などで来場者を楽しませていました。
また、施設内では「アジパンダ®×けい太くん(京王電鉄のマスコットキャラクター)スペシャルステージ」やヒーローショーなどのステージパフォーマンス、天然芝体験、サッカーなどのスポーツ体験などを実施。多種多様なイベントが目白押しで、イベントスケジュールとにらめっこをしてスジュールを立てても1日で全部回りきるのは難しいかも......と思わせる充実ぶり。訪れた人々は、一足先に真夏が訪れたような暑い日差しを浴びながら、次々と思い思いの企画に参加していました。
味の素AGF社のブースでは「ブレンディ®」マイボトルスティックの試飲コーナー。当日は2,300人を超える人が来場
味の素冷凍食品社のお弁当のおかず「おべんとPON®」の体験型試食会で提供された「とり天」と「とんかつ」。なんと当日は540個以上が試食された!
アジパンダ®とけい太くん(京王電鉄のマスコットキャラクター)のレアなツーショット!
味の素スタジアムとは?
味の素スタジアムは、東京都調布市にある最大収容人数約5万人(48,013席)の野外型多目的スタジアムです。2001年(平成13年)に「東京スタジアム」として開業。2003年(平成15年)には同施設と、味の素社による日本初のネーミングライツ契約※が結ばれ、「味の素スタジアム」(以下、味スタ)と呼ばれるようになりました。
7,600㎡ある日本最大級の天然芝フィールドと、12,600㎡の人工芝フィールドを併せ持つ味スタは、プロサッカーチームFC東京と東京ヴェルディのホームスタジアム。サッカーのワールドカップ・日本代表戦・天皇杯・皇后杯などに数多く使用され、2019年(令和元年)にはラグビーワールドカップの試合も行われました。
最寄りは京王線飛田給駅。新宿駅から約20分と都心からもアクセスがよく、また、勾配のある2層式スタンドが観客席とフィールドを近づけ臨場感のある観戦を可能にしていることから大規模なスポーツの試合、コンサートなどに幅広く活用されています。
※ネーミングライツ契約とは......命名権契約のこと。スタジアムやアリーナ、公共施設などのインフラや大型施設に企業名をつける権利を購入するビジネス手法。
競泳界のレジェンド・松田丈志さんと鈴木孝幸選手による「勝ち飯®」教室。おいしく食べて、元気なカラダをつくるコツを伝授!
味の素スタジアム内で開催された「勝ち飯®」教室には、約100名の来場者が集まりました。講師を務めたのは、競泳日本代表選手として、オリンピックに4大会連続出場し、合計4つのメダルを獲得した松田丈志さん。そしてパラリンピックに6大会連続出場し、これまでに合計14個のメダルを獲得している鈴木孝幸選手です。
現役引退後、「勝ち飯®」アンバサダーとしても活躍する松田さんからは「何を食べるかではなく、何のために食べるか」を意識すること、栄養のはたらきを理解すること、そして、少しの工夫で普段の食事を「勝ち飯®」に変えるコツなど、実践的な食事のテクニックを教わりました。
アスリートの皆さんは「どんなカラダを作りたいか(体重を落としたい、もしくは増やしたいなど)」を起点に、トレーニングでの消費カロリーなどを計算して「勝ち飯®」を考案していくそうですが、大切なのはやはり「栄養バランスのよい食事をしっかりと摂ること」。
また、お話の中では、今日から取り入れられる工夫やアイデアも多く紹介され、食事づくりへのモチベーションもアップ! 二人のユーモアあふれるトークに会場からは笑い声も上がり、終始和やかな雰囲気の教室となりました。
※味の素㈱は、 TEAM JAPANゴールドパートナー(調味料、乾燥スープ、栄養補助食品、冷凍食品、コーヒー豆)です。
大人気の車いすバスケットボール体験会では、日本代表・鳥海連志選手のデモンストレーションに釘づけ!
京王アリーナTOKYOで実施された車いすバスケットボール体験には、子どもから大人まで幅広い年齢層の参加がありました。なかでも来場者が大きく沸いたのは、車いすバスケットボール男子日本代表・鳥海連志選手のデモンストレーション。バスケットボール女子日本リーグOGの石川麻衣さんと長部沙梨さんを迎え、3人でのパスワークからのシュートを披露しました。
デモンストレーションが始まると鳥海選手の軽快な車いす捌(さば)きやシュートに、会場からは大きな拍手が。プレー後、鳥海選手は「パスワークがていねいで、お二人のしっかりした基礎力を感じました。一緒にプレーできて楽しかったです」とコメント。
石川さん、長部さんも「車いすバスケットボールの選手と同じコートに立つとても貴重な機会でした。一緒にプレーすることができてうれしかったです」と感想を述べました。
車いすバスケットボール男子日本代表・鳥海連志選手の地元長崎で行われたイベントレポートはこちら
デモンストレーション後、車いすバスケットボール体験会に参加した4歳と7歳の姉妹の両親に話を伺うと、「昨年も参加して、子どもたちがまた行きたい!と言ったので今年も来ました。また参加することができてよかったです」との言葉が。小さな子どもたちでも簡単に操ることのできる車いすの高い操作性に驚きつつ、子どもたちをやさしく見守っていました。
ユニバーサル・ラン体験会。「バランスが取れない!」義足&スポーツ用車いすでのランは驚きの連続
京王アリーナTOKYOに隣接するAGFフィールドでは、ユニバーサル・ラン体験会が実施されました。ユニバーサル・ランとは、年齢・性別・国籍・障がいの有無などに捉われず、すべての人が楽しむことのできるランニングイベントのこと。
今回は、元パラ陸上競技選手であり元パラスノーボード選手でもある山本篤さん、そして現役パラスノーボード選手の小須田潤太選手が講師を務めました。
山本篤さん(左)と小須田潤太選手(右)
参加者の皆さんが最初に体験したのは車いすです。ここでは、先ほどの「勝ち飯®」教室を終えたパラ水泳の鈴木孝幸選手も参加。鈴木孝幸選手が操縦のコツなどを教えるひとコマもありました。
コーンを避けて進むスラローム走などにも挑戦した皆さん。「想像よりも力がいらない」「曲がるタイミングが難しい」「くるくる回りそうになる」などの感想があがっていました。
続いては、義足でのラン体験です。山本篤さんから義足の種類や装着の仕方についてレクチャーを受け、競技用義足で歩く、弾む、走るに挑戦しました。
参加者の皆さんがまず驚いたのは、バランスを取るのが難しく、「立つ」ことも簡単ではないこと。
慎重にゆっくりとコースを走り始めた参加者の皆さんは、「フワフワする」「竹馬みたい」「足の前側の筋肉が痛い」などさまざまな感想を口にしながら、最後まで義足でのランを楽しみました。
以上、紹介した見どころ企画のほかにも、ブラインドフットボール(以下ブラインドサッカー®)の体験会などが開催されており、ブラインドサッカー®元男子日本代表の鳥居健人選手も、目隠しをした子どもたちと一緒に競技を楽しむ姿がありました。
こうしたパラスポーツの体験を通して、参加者の皆さんにパラスポーツのおもしろさはもちろん、味の素グループが推進するDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の取り組みを、自然に感じてもらうことができたのではないでしょうか。
パラスノーボード・小須田潤太選手インタビュー記事はこちら
さまざまな体験型DE&Iコンテンツで、「混ざり合う社会」を体と心で感じられるイベントに
味スタ感謝デー当日は、味の素グループからたくさんのボランティアスタッフが参加していました。
会場でブラインドサッカー®のボランティアスタッフの方に話を聞くと、「子どもから大人まで本当にたくさんの方が来場していて驚きました。そのおかげでスタッフの仕事もとても忙しいです(笑)」との声が。
また「来年は家族を連れてきて、パラ競技の体験や走り方教室などに子どもを参加させたいです」との感想を聞かせてくれました。
そして最後に、本イベントにおける味の素グループの統括・運営責任者である篠澤さんにも、当日を振り返ってもらいました。
ーーー当日、味の素グループから何名ぐらいのボランティアが参加したのでしょう?
篠澤さん
ボランティアは協力会社を含めて約170名、このうち46名が味の素グループの従業員です。休日にもかかわらず多くの方に参加いただきました。
ーーー今回の味スタ感謝デーで、企画から運営においてよかった点は?
篠澤さん
毎回好評をいただいている「勝ち飯®」教室に加えて、ブラインドフットボールやユニバーサル・ランなど、体験型のDE&Iコンテンツを多く実施できたことですね。
ーーーとくに印象深かったことはありましたか?
篠澤さん
車いすバスケットでは、鳥海連志選手と健常者であるWリーグOG選手たちにより「混ざり合う社会へのデモンストレーション」を多くの方に見ていただくことができました。私たちがめざすのは「誰もが活き活きと生きられる社会」です。これらの企画で、来場者の方にDE&Iを、理屈ではなく体験で、心で、感じていただく機会を提供できたのではないかと思っています。
ーーー今後の味スタ感謝デーに向けての意気込み、メッセージを聞かせてください。
篠澤さん
味スタ感謝デーは、味の素グループの社員にとって、ASVや「生活者のWell-being向上に貢献する」という取り組みの価値を改めて実感できる場です。来場者の皆さんやグループ社員同士のコミュニケーションを深めることは、新たなイノベーションにもつながるはず。ここでの経験を力に、引き続き「誰もが自分らしく活き活きと生きられる社会」のために、思い切り汗を流したいと思います。
2025年10月の情報をもとに掲載しています。
パラ水泳・鈴木孝幸選手のインタビュー記事と、以前鈴木選手が参加した「勝ち飯®」勉強会の記事はこちら