活動レポート

食を通じてアスリートをサポート!
味の素社「ビクトリープロジェクト®」20周年の軌跡とこれから

さまざまなスポーツ支援を行ってきた味の素社の「ビクトリープロジェクト®」が、2023年(令和5年)に20周年を迎えました。世界を目指すトップアスリートたちを、長きにわたって支え続けているこのプロジェクト。味の素社は、一体どのような形で彼らのサポートを行ってきたのでしょうか。その20年の軌跡をたどるとともに、未来への展望に迫ります。

「ビクトリープロジェクト®」ってなに?

「ビクトリープロジェクト®」は、2003年(平成15年)に、日本オリンピック委員会(JOC)と味の素社の共同事業として立ち上がりました。

目的は、国際大会での活躍を目指すトップアスリートの強化支援。味の素社の「アミノサイエンス®」を活用したさまざまな栄養サポート活動で、世界を目指すトップアスリートを支え、20年にわたってメダルの獲得数増と国際競技力の向上に貢献しています。

羽生結弦選手や阿部一二三選手も!多くのアスリートのコンディショニングをサポート

「ビクトリープロジェクト®」では、競技種目の枠を超え、これまでさまざまなアスリートを支援してきました。

羽生結弦選手(フィギュアスケート)、北島康介選手(競泳)、室伏広治選手(ハンマー投げ)、阿部一二三、詩選手(柔道)など、多くのオリンピック金メダリストの輩出にも貢献してきました。

立ち上げ当初から一貫して行っているのは、アミノ酸と食に関するノウハウを活用した栄養サポートです。選手のなりたい姿、コンディションを叶えるために、「勝ち飯®」プログラムや「アミノバイタル®」製品を活用して、献立や補食を提供しています。

さらにロンドン2012オリンピックからは、アスリートのためにスペシャル組成したアミノ酸の提供も開始。東京2020オリンピック・パラリンピックの日本代表選手団には、アミノ酸製品を合計60万本提供しました。

リオ2016オリンピックからは、より先進的な取り組みとして現地での和軽食の提供を開始。味の素社の食品やアミノ酸をフル活用した「JOC G-Road Station」を設置し、試合前のTEAM JAPANに必要な栄養を摂取できる環境を整えました。
毎日ストレスなく食事を楽しめるよう日替わりで、普段食べ慣れている和食を中心に提供するとともに、TEAM JAPANの一体感を醸成する場、リラックスできる環境としても機能し、選手たちの"こころ"にも元気を与えました。

2022杭州アジア大会でG-RoadStaionを利用する競泳日本代表の選手

「ビクトリープロジェクト®」20年の歩み

ここからは、「ビクトリープロジェクト®」の歩みを、2003年(平成15年)から時系列でたどっていきましょう。

「ビクトリープロジェクト®」20周年の年表はこちら
スポーツ支援への想い|AJINOMOTO×SPORTS|味の素株式会社

●第1フェーズ
2003-2008 「アミノバイタル®」を通じたコンディショニングサポート

「ビクトリープロジェクト®」は、アミノ酸サプリメント「アミノバイタル®」の認知度向上を目的にスタート。
契約競技団体向けに「アミノバイタル®」を活用したコンディショニングの勉強会を繰り返し行うことで、徐々に認知度が上がり、アミノ酸をコンディショニングに活用するアスリートが増加しました。

●第2フェーズ
2009-2020 「栄養バランスの良い食事」と「目的に応じた補食」を通じた栄養サポート

2009年(平成21年)からはアミノ酸に加え、三度の食事で「栄養バランスの良い食事」をサポートする「勝ち飯®」勉強会をスタート。「味の素ナショナルトレーニングセンター」の栄養管理食堂で「勝ち飯®」プログラムを始めたのもちょうどこの頃です。アスリートたちは「何を食べるか?」ではなく、「何のために食べるか?」を勉強会で学び、食堂で「勝ち飯®」を実体験することで、食事の大切さを意識できるようになりました。

また、トップアスリートへの栄養サポートの知見を活かし、量販店の店頭で生活者の方向けに「勝ち飯®」の献立を提案し始めたのも2012年(平成24年)。全国最大6万店で展開するなど、大規模なキャンペーンとなりました。

●第3フェーズ
2016-2021 スポーツ栄養学に基づく個別課題解決×からだとこころを元気に

2016年(平成28年)からは、スポーツ栄養科学に基づく個々の選手の栄養課題の解決と、からだとこころを元気にすることへの取り組みを始めました。

国際競技大会に向けてコンディショニングチェックシートを導入することで、選手たちの体調変化が瞬時にわかり、即対応できるように。現地では選手のコンディションを見ながら栄養摂取プランを一緒に考え、ベストなコンディションで本番を迎えられる仕組みを整えました。

さらに、個別の課題解決のために、サイエンスベースのアプローチが行えるよう、味の素社の研究所に所属する科学者もプロジェクトに参加。選手やコーチと打ち合わせをしながら情報を収集するサポート担当スタッフが、管理栄養士や科学者と情報共有しながら解決策を構築しています。

●第4フェーズ
2022‐ ストレングス&コンディショニング+N(栄養)×アスリートの「こうなりたい」をリスペクトし、自己実現を共創

「ビクトリープロジェクト®」は、現在第4フェーズに突入しています。

プロジェクトの進化系として現在取り組んでいるのは、コーチやトレーナー、科学者などの専門領域における有識者とのネットワークを生かした"サイエンスベースの統合的なアスリートサポート"です。

それと同時に、B-boy Shigekix選手を始めとした未来世代のアスリートの「こうなりたい」に栄養で寄り添い、Well-beingを共創したいと願っています。

「ビクトリープロジェクト」を通じた「DE&I」への取り組み

2016年(平成28年)からは、日本パラリンピック委員会(JPC)とも「ビクトリープロジェクト®」をスタート。リオ2016パラリンピック以降、東京2020パラリンピック、北京2022冬季パラリンピックと、各大会が行われた現地で栄養サポートを実施しています。

同じく2016年(平成28年)から、「ブラインドサッカー®」「車いすバスケットボール」「パラ水泳」のパラ3競技団体との取り組みも推進。

パラアスリートの食への向き合い方や調理時の課題抽出を行うことで、障がい者と健常者が当たり前に共生する社会づくり、Well-beingにつなげる「食のダイバーシティ プロジェクト」の立ち上げにもつながりました。

「ビクトリープロジェクト®」の活動は海を越えて......

2017年(平成29年)以降は、ブラジルやASEAN各国などの海外でも「ビクトリープロジェクト®」をスタート。プロジェクトメンバーはスキルアップ、問題解決力アップのための研修に臨み、活動の幅を地球規模で広げています。

現在は、代表選手を「アミノバイタル®」や「Kachimeshi®」でサポートしているほか、タイの女子バドミントン代表選手、フィリピンの体操選手、マレーシアの3選手にも、それぞれ「アミノバイタル®」や「Kachimeshi®」でサポートしています。

「ビクトリープロジェクト®」の知見を広め、生活者のWell-beingの実現へ

味の素社では、さまざまなツールやイベントを通じて「ビクトリープロジェクト®」の活動内容を発信し、トップアスリートのサポートで培った栄養プログラムの知見を一般の生活者の方へ拡げる活動にも取り組んでいます。

たとえば、「勝ち飯®」の考え方を学んだアスリート本人のSNSやYouTube、トークショーや「勝ち飯®」教室などのイベント出演では、食事や栄養がいかに健康づくり・身体づくりに重要であるかを、アスリート自身の言葉で語ってもらっています。

さらに、自治体や量販店と連携し、地元産食材を使った「勝ち飯®」の提案や、小学生を対象にしたうま味や栄養に関する出前授業での発信など、「おいしく食べて健康づくり」という創業者の志を受け継ぎ、世界中のWell-beingを実現するために、取り組みを行っています。

また、未来世代の選手への取り組みも強化しています。若い頃から自分の身体や栄養に関心を持ってもらい、栄養が自己実現に必要であることを知ってもらうことで、彼らの選手寿命を長くすることができるはずだと考えています。

このような価値を社会に発信していくことで、健康寿命の延伸につながるような行動変容を促す、そんな良い循環サイクルを構築できるのではないかと考えています。

世界中のWell-beingの実現を目指す味の素社の挑戦は、まだまだ終わりません。

2024年9月の情報をもとに掲載しています。

味の素グループは、アミノサイエンス®で人・社会・地球のWell-beingに貢献します

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