強度や保存性、開封のしやすさなど、従来のプラスチック包材と変わらない使用性を実現した今回の新パッケージ。その導入にあたり、完成までの経緯や紙包材化にかける味の素社の思い、今後の展望についてご紹介します。
味の素社を象徴する2商品を紙パッケージに一新した理由
2030年までに環境負荷50%削減を目標に掲げている味の素グループでは、その取り組みの一環として、プラスチック廃棄物をゼロにすること目指し、紙パッケージ化によるプラスチック廃棄物の削減に取り組んできました。
今回、味の素社を象徴する「味の素®」と「うま味だし・ハイミー®」の袋品種を紙のパッケージにリニューアルしたのも、この活動の一環です。これにより削減できるプラスチック使用量は年間約34%(現行プラスチック包材比)、プラスチック廃棄量に換算すると年間約12トン(2020年度比)。味の素社を代表するブランドのパッケージを環境に配慮した紙包材に一新することで、業界全体にも良い波及効果が及ぶことに期待を寄せています。
試作2年!難題をクリアした理想の紙パッケージの秘密とは
機能性プラスチックを採用している分、費用はかかりますが、安易に価格転嫁に走るのではなく、従来の包材よりもサイズを若干小さくする※などの企業努力を重ね、価格の据え置きにも努めました。
(※一部品種)
環境への負荷が小さいことが紙包材の魅力ですが、リニューアルにあたっては大きな課題がありました。
「味の素®」や「うま味だし・ハイミー®」は粒子状であることから、流通や運搬などの際に紙包材が破れてしまうおそれがあったのです。ほかにも「濡れた手で触ったら中身にしみ込んでしまうのでは?」「保管中に湿気を吸収して固まってしまうのでは?」といった懸念事項をいくつも抱えていました。
新パッケージの開発に費やした期間は約2年。その間、19種類の包装材料を候補として選定し、完成までに20回以上の試作を繰り返しました。
一言で紙と言っても、素材によってその特性はさまざま。印刷ひとつとっても、仕上がりの精度は大きく変わってきます。新パッケージの開発にあたっては、きれいに商品を転写できることを考慮し、デザイン性の面でもすぐれているものを選定。お客様に見つけてもらいやすいよう、これまでと同様、"しっかり立つ"形状を引き継いでいます。
パッケージの強度や保存性(湿気や水に対する強さ)、開けやすさなどの課題は、紙とプラスチック、機能性プラスチックを併用した複合素材を使用することで解決しました。流通運搬時に破れにくく、高温多湿下でも吸湿凝固しにくくするなど、使用性を保持する目的でプラスチックを使用していますが、パッケージ素材の50%以上を紙に置き換えることで、石油由来のプラスチック使用量の約34%を削減することが可能になります。
落下試験や耐圧試験、振動試験、水没試験などを繰り返し、従来のプラスチックパッケージと同等の強度もクリア。従来のプラスチックパッケージと遜色のない新パッケージがついに完成したのです!
プラスチック廃棄物ゼロ化達成を目指して、今後も新パッケージを続々と導入予定!
味の素社では、今後もさまざまな製品において環境対応施策を推進していきます。
国内製品の取り組みとしては、「ピュアセレクト®マヨネーズ」全品種(新鮮キープボトルは除く)と「ピュアセレクト®コクうま®」「ピュアセレクト®サラリア®」のプラスチック包材(ボトル)をリサイクル可能な素材に変更を予定。リサイクル可能素材への転換量は年間約1300トン(2020年度比)にも及びます。
また、2022年春季には、「パルスイート® スリムアップシュガー®」スティック20本入袋のパッケージ(外袋)をプラスチック包材から紙包材に変更。これにより、年間約1トンのプラスチック使用量を削減することができるようになります(2020年度比)。
海外製品の取り組みとしては、インドネシア味の素社の主力調味料製品である「Masako®」のヘッダー廃止や、タイ味の素社の「AJI-NO-MOTO®」の中袋などを廃止。これにより、東南アジア4か国(インドネシア・タイ・フィリピン・ベトナム)の味の素グループ製品において、年間約864トンのプラスチック使用量の削減を見込んでいます(2019年度比)。
2030年のプラスチック廃棄物ゼロ化を推進している味の素グループ。今後も広く愛されるブランドを目指して、さらにその価値を向上させていきたいと考えています。
- ESG・サステナビリティ>プラスチック廃棄物削減
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- なんと、紙!になったンダ。
2022年4月の情報をもとに掲載しています。