この取り組みをASV(Ajinomoto Group Creating Shared Value)と称しています。
ASVは味の素グループ全体の取り組みとして浸透しており、従業員一人ひとりが常に意識しながら働いています。
「私が語るASV」では、味の素グループの従業員たちが、どのようにASVを意識して業務に取り組んでいるのか、その物語の一部を紹介していきます。
その第2回目は、九州支社で広報を担当している内山さんのレポートです。
心身ともに元気に過ごすには日々の食事が大切だと考え、管理栄養士を目指す
味の素株式会社九州支社営業企画グループ広報担当の内山真理恵さんは、管理栄養士の資格を持っています。学生時代の実習の経験から、健康な生活を送るための課題について考えるようになったといいます。
内山:私は、身近な人の病気をきっかけに、食習慣や減塩に関心を持ち、心身ともに元気に過ごすには日々の食事がとても大切だと考えるようになりました。それは、管理栄養士を志したことへもつながっていると思います。管理栄養士の実習でおもむいた病院で、患者さんが病状をより悪化させる食行動をしている姿を見ることがありました。また、私自身、管理栄養士という立場にありながら、忙しくなると食事をおろそかにしてしまうなど、健康が大事という当たり前のことをつい忘れてしまうことを反省するとともに、健康についての「自分ごと化」は難しいと学びました。
日々の健康的な食習慣や減塩への意識が、心身ともに元気に過ごすための第一歩であると考える内山さん。しかし、誰しも自分のこととなると、わかってはいても日々の食事をおろそかにしてしまいがちです。
毎日意識しなくても健康な食生活を送れたら...。この経験は、内山さん自身の発想を転換させるターニングポイントとなりました。
味の素グループの商品を使っていたら減塩していた!という食環境をつくりたい
味の素グループの商品を使ってくださる消費者に、自分ができることはなにか。
内山さんは、ひとつの考えにたどりつきました。
内山:「味の素グループの商品を好きで選んでいたら、本人が気づかぬうちに"減塩"をしていた=健康につながっていた」というような環境を作りたいです。健康のために何かするのではなく、食べたもので健康になればいいなと思うようになりました。
自然と健康になれる食環境づくり
それから内山さんは、「自然と健康になれる食環境づくり」をテーマに動き出しました。その活動のひとつが熊本で実践されている「ラブベジ®」での取り組みです。
「ラブベジ®」とは
「ラブベジ®」とは、「野菜をもっととろうよ!」をスローガンに、国(厚生労働省健康日本21)が推奨する「野菜の摂取目標1日350g以上」の実践を応援するための、味の素株式会社のプロジェクトです。
このプロジェクトでは、"調理"で野菜の魅力や栄養素を引き出すためのおいしいレシピ・献立を、消費者に向けて広く発信しています。献立を通じて、たくさんの人が野菜に興味を持ち、必要な量の野菜を摂取できることを目指しています。
熊本での取り組み
内山さんはこの「ラブベジ®」を普及させるため、熊本県の行政と連携し、イベントの企画やコラボレシピの開発など、健康課題の解決につながるような提案をしています。
本県が推進する「野菜くまモリ運動」との連携では、コラボレシピ「野菜くまモリみそ汁」を開発。熊本県特産の「トマト」「レンコン」を使った具沢山のみそ汁で、「野菜くまモリ」メニュー基準に沿って、一皿(一椀)で一日に必要な野菜(350g)の半分にあたる、野菜175gが摂れるというものです。
内山:スーパーなどの店頭のほか、支社インスタグラム「あじQキッチン」でも発信したところ、ほかのレシピよりも多く閲覧され、保存される人気レシピになりました。微力ながらも、県の「野菜くまモリ」運動の認知向上に貢献することができたのではないかと手ごたえを感じています。
九州「ラブベジ®」の人気のレシピ
「トマトと冬野菜のモリだくさんみそ汁(通称:野菜くまモリみそ汁)」
「なすと厚揚げのみぞれ煮」
味の素(株)九州支社のInstagram公式アカウントはこちら
https://www.instagram.com/aji_aji.umaka/
『うま味』の知識普及や健康訴求が生活者の役に立っていることを実感
ある行政主催の減塩に関する勉強会に参加した際、内山さんは別の参加者から「味の素®」を使った減塩についてたずねられました。
これまで続けてきた「うま味」を活用した健康訴求が、消費者の生活にしっかりと届いていたのです。
内山:私たちの取り組みが根を張っているな、と感じました。「うま味」の知識普及や、行政、スーパーなどと連携して取り組んでいる健康訴求がさまざま場所で生活者の役に立っていることを実感するとやりがいを感じます。
商品を手にした人の健康に役立つ仕事をすることが、私のASV
内山:ドラッグストアの管理栄養士向けに「減塩勉強会」を実施しています。勉強会を通じて、栄養士から来店したお客さまへ健康訴求をしてもらうなど、「いかに生活者と接点を増やすか」、「減塩の大事さに気づけるポイントをいくつ作れるか」などと日々考えています。
内山さんは消費者向けの健康訴求だけでなく、消費者に伝達する立場である栄養士向けの勉強会も行うことで、よりたくさんの人々に気づきを与えていけるアイデアを考えているそうです。そして、自身の業務を通じて、人々の毎日の健康を意識しているといいます。
内山:味の素グループの商品を手にした人の毎日の健康を支えている、役に立っていると感じながら仕事をすることが、私にとってのASVだと思っています。
「ASV」という取り組みを通じて、食と健康の課題を解決していきます
味の素グループは、ASVを中核に据えた事業を展開しています。
ASVは、事業活動を通じた社会課題の解決によって創出された経済価値を次の事業活動へ再投資することで、さらなる社会課題の解決に貢献するという好循環(ASVサイクル)を作り出し、サステナブルな成長を実現するための戦略的な取り組みです。
今後、各国・地域でASVを進化させていくためには、従業員一人ひとりがASVの考え方と重要性を理解し、実践していくことが重要と考えています。
ストーリーでは、今後さまざまな分野で活躍する従業員の「私が語るASV」を紹介していきます。
内山 真理恵
九州支社 営業企画グループ広報担当
2019年入社 。主に外部連携の窓口を担当。 また、営業支援活動も実施。 支社の営業担当者向け減塩勉強会等の企画・遂行 のほか、地元大学との減塩レシピの開発や、九州エリアでの「ラブベジ®」推進も行っている。
「昨年から「坂ノ途中」の野菜を取り寄せていて、届いた個性的なお野菜とにらめっこしながら、どう食べるのがおいしいかを考えながら料理を楽しんでいます。いろいろな土地にいって、現地のおいしいものを食べることも好きです。ただ、日々食べるばかりなので、今年こそは運動を習慣にしたい......!と思っています。」
2022年5月の情報をもとに掲載しています。
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