活動レポート

ものづくりのこだわりを体感~三重県・四日市市の味の素社「ほんだし®」工場見学の魅力に迫る!<前編>

味の素社の東海工場は、現在、石油化学や半導体などの産業が集まる三重県四日市市に1962年(昭和37年)に設立され、1975年(昭和50年)から「ほんだし®」の生産をスタートしました。

東海工場で行われている「ほんだし®」の工場見学は、2021年(令和3年)にリニューアルを果たし、年々見学者が増加。2023年度(令和5年度)の入場者数は、約8,400人を記録しました。さらに三重県や四日市市との連携も積極的に行っており、三重県の伝統産業とコラボレーションしたイベントを実施するなど、地域産業の情報発信拠点にもなっています。

今回は、東海工場の地域に根差した取り組みを前後編に分けてご紹介します。前編では、工場見学の案内クルーを務める林まきさんに見学の狙いや見どころなどをインタビューしました。

気分は新聞記者?体験づくしの東海工場見学

まずは、東海工場の「ほんだし®」コースではどのような体験ができるのか、さっそく工場見学の案内クルーを務める林まきさんにお話を伺います。

ーーー東海工場の工場見学の見どころを教えてください。

:東海工場では「ほんだし®」の製造工程を見学できます。工場の新設に合わせて、内容が大幅にリニューアルされ、体験型のコンテンツがさらに充実しました。

見学者は新聞記者になりきって、「ほんだし®」のひみつを探ります。みそ汁の試飲やかつお節削り体験など、コースの合間合間にシャッターチャンスが訪れるので、各グループに支給されたタブレット端末で撮影。こうして"ネタ集め"していき、最後に「ほんだしタイムズ」を完成させる仕掛けです。大人も子どもも「特ダネ」を逃すまいと、夢中になって撮影されるんですよ。

工場見学中にさまざまな「ネタ」を集めて、最後に新聞を完成させる。

工場見学をリニューアルしたのは、「ほんだし®」の魅力を広く伝え、味の素社の商品や企業ブランドのファンを増やすため。林さんによると、事業所や部署の垣根を超えてアイデアを出し合い、内容を固めていったといいます。

:「五感を使って体験できる工場見学」をコンセプトにしました。見学者の方々が新聞記者に扮するのは、より積極的に発見を得るための工夫。最後に配布される「ほんだしタイムズ」は、いわば思い出の品です。見学時のおどろきやわくわく感とともに、いつまでも手元に残しておいていただきたいです。

工場見学の魅力についてにこやかに語る林まきさん。

小学校の社会科見学先として活用が拡大中!

関係者たちが試行錯誤を重ねたかいもあって、見学コースの評判は上々。個人見学コースは観光ガイドブックなどでも紹介されるようになりました。

また、個人見学のほかに、学校の授業の一環として行う社会科見学(小学校3年〜5年)も受け入れています。地域の子どもたちの「学びのコンテンツ」として、工場見学が活用されており、四日市市の小学校の社会科の副読本にも取り上げられました。

2023年(令和5年)の見学者のうち4割ほどが県内外の小学生。見学後には、多くの保護者や先生方から感謝の声が寄せられています。

学校の先生方から寄せられた社会科見学の感想

先生方の社会科見学後の感想

:普段の生活では体験できない貴重な時間だった、とおっしゃる方も少なくありません。工場見学をきっかけに子どもがおみそ汁を飲むようになった、という方もいましたよ。そのときは「やった!」と、心の中でガッツポーズでした(笑)。お役に立てたことがとてもうれしかったですね。

普段から多くの見学者と触れ合っている林さんですが、とくに印象に残っている小学生がいるそうです。その子は夏休み期間中に2度も見学に訪れ、新聞記者さながらに取材ノートを作成し、質問してくれたのだとか。

:どうやら、夏休みの自由研究で「ほんだし®」について調べていたみたいで。とても熱心に質問を投げかけてくれましたね。後日、保護者の方から連絡があって、その子の自由研究が学校代表として地区の展示会に出品されたことを知りました。もう、わがことのように喜びましたよ。実際の展示を見に行くと他にも「ほんだし®」を取り上げた作品が学校代表に選ばれており、私たちの活動が学びのきっかけになったのだと、胸がいっぱいになりました。

子どもたちの自由研究より

ーーー見学者をお迎えするにあたって、心がけていることはありますか?

:チーム全員が「心を込めておもてなしをすること」を第一に心がけています。そのうえで、「ここに来たからこそ知ることができる」情報を正確にご提供できるよう、定期的な勉強会を開催しクルーの知識を深める努力をしています。たとえば、開発担当者から直接話を聴ける機会を設けたり、実際の生産工程に立ち会って現場の方に直接お話を伺ったり。「ほんだし®」をはじめ、各商品をより深く理解すると、自然とお客様へお伝えする熱量が変わってくるんです。こうしたCMや広告では表現しきれない、工場見学ならではのアプローチもお客様へのおもてなしの一つだと考えています。

工場見学は、見学者と味の素社とが直接コミュニケーションをとることができる貴重な場。その橋渡し役となるのが林さんをはじめとする、工場見学の案内クルーです。「私たちは誇りをもってこの仕事に携わっています」と林さん。その熱意とおもてなしの精神こそ、たくさんの来場者を惹きつける最大の魅力なのかもしれません。

「ほんだし®」の秘密を探ってみませんか?
東海工場 工場見学の予約はこちら!

https://www.ajinomoto.co.jp/kfb/kengaku/tokai/

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2024年9月の情報をもとに掲載しています。

味の素グループは、アミノサイエンス®で人・社会・地球のWell-beingに貢献します

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