AUSSは、2025年(令和7年)5月に開館10周年を迎え、約1か月にわたり記念イベントが多数行われました。今回ストーリー編集部は、6月7日(土)に開催された「食のダイバーシティ調理体験」を見学。なんと、このイベントは一般の参加者が目隠しをして、音声レシピを聞きながら調理を体験するというもの。
あっという間に予約が埋まったというそのイベントの模様をお伝えするとともに、担当者のインタビューをお届けします。盛りだくさんの内容ですが最後までお付き合いください!
「アジパンダ®」がお出迎え!「味の素グループうま味体験館」
日本国内には、味の素グループの工場が3つあります。そのうち、もっとも長い歴史を持つのが1914年(大正3年)に操業を開始した川崎工場(神奈川県川崎市)です。その創立100周年を記念し、2015年(平成27年)に開館したのが「味の素グループうま味体験館(略称:AUSS)」です。
京浜急行電鉄大師線「鈴木町駅」から徒歩1分の「AUSS」。入館料無料でショップのみの利用も可
1階には、味の素グループの歴史がわかるパネルや、うま味調味料「味の素®」や「アジパンダ®」グッズなどを販売する「アジパンダ®ショップ」(2025年6月から再オープン)などがあります。
入り口では「アジパンダ®」がお出迎え
コロナ禍で、一時お休みしていた「アジパンダ®ショップ」が復活!
ここでしか買えないレアグッズも多数
「味の素®」でつくられた巨大なオブジェも!
2階では、「My『味の素®』がつくれる体験ルーム」や試食室、キッチンスタジオなどがあり、工場見学コースの一部としてさまざまな体験イベントに活用されています。
川崎工場では「味の素®」「ほんだし®」「クノール®」「Cook Do®」などの味の素社製品について楽しみながら学べる見学コースを実施。AUSSは、各ツアーに向かうバスの発着所にもなっています。見学コースの参加費は無料ですが、ホームページからの予約が必要です。ぜひこちらをチェックしてみてください。
王冠をつけた「アジパンダ®」も登場!「UMAMI FESTIVAL 2025」開催
連日、多くの工場見学者で賑わうAUSS。2025年(令和7年)5月31日(土)から6月28日(土)にかけて開館10周年を記念する「UMAMI FESTIVAL 2025」が開催され、特別イベントが多数行われました。
まず、連日大人気だったのが「アジパンダ®」との撮影会です。
頭の上には10周年アニバーサリーの王冠が輝く、限定バージョンの「アジパンダ®」が登場!
満足げな「アジパンダ®」
こんなに近くで触れ合えた
思い思いの「夢の食事」を描くガラスアート体験も
6月7日(土)と28日(土)の2日間にわたって行われたのが、アーティストの板鼻美幸さんの監修による「お絵描きガラスアート体験」です。
AUSS正面玄関のガラスを「未来の食卓」に見立て、みんなで思い思いの「夢の食事」を描きました。
ガラスに描かれた巨大なテーブルがそれぞれの「夢の食事」で埋められていく
子どもたちの表情は真剣そのもの
完成したガラスアート。合計200食近くの「夢の食事」が描かれました
さらに6月14日(土)には、「異言語脱出ゲーム」を開催。聴者とろう者、難聴者が手話などを駆使してコミュニケーションをとりながら、一緒に謎を解いていくという新感覚のゲームです。
そのほか、「UMAMI FESTIVAL 2025」期間中には、「アジパンダ®」20周年特別グッズの配布、「アジパンダ®」&「アジパンナ®」へのお手紙手渡し会、身近な「アミノサイエンス®」クイズラリーなどが開催され、多くの人にご参加いただきました。
クイズラリー参加で専用のガチャガチャが回せる。ここでしか手に入らないレアなグッズばかり
パラアスリート・鳥居健人さんのデモンストレーションに歓声!目隠し調理体験
そして、数あるイベントのなかでも、もっともチャレンジングだったのが、6月7日(土)に開催された「食のダイバーシティ調理体験」です。ブラインドフットボール(以下ブラインドサッカー®)男子元日本代表の鳥居健人選手をゲストにお招きし、参加者の方々に「目隠し調理体験」をしてもらいました。
鳥居健人選手。2006年(平成18年)15歳からブラインドサッカー®日本代表に選ばれ、パリ2024パラリンピック競技大会にも出場した
味の素グループではDE&Iを積極的に推進しており、その一環として、「食」を通じて多様性を尊重した豊かな社会づくりをめざす「食のダイバーシティプロジェクト」を進めています。これまでも「料理が趣味」という鳥居選手にご協力いただいて調理ワークショップイベントなどを開催してきました。
しかし、今回の「目隠し調理体験」は、かつてない取り組み。参加者に目隠しをしてもらい、「音でみるレシピ SOUNDFUL RECIPE」(以下サウンドフルレシピ)を聞きながら調理を体験するという、味の素社としても初の試みです。
午前/午後の2回にわたって開催されたイベントは、予約がすぐに埋まり、計22組44名の方々にご参加いただきました。そのイベントの様子をご紹介します。
はじめに、鳥居選手が参加者の前で「Cook Do®」を使用した回鍋肉の調理を披露。視覚以外の感覚を頼りに、手際よく食材をカットしていく
具材を炒める際は、手で火の通り具合を確認
炒め終わったあとの盛り付けも正確
最後に刻みネギをのせるのは、鳥居選手のこだわり
調理開始から20分ほどで回鍋肉が完成。試食させてもらったところ、具材の大きさや火の通り具合も完璧!
「音でみるレシピ SOUNDFUL RECIPE」とは?
「音でみるレシピ SOUNDFUL RECIPE」とは、視覚障がい者の方々がスマホなどで使用する「音声読み上げ機能」に最適化したレシピサイトです。
画像や関連リンクが多く含まれるページは「音声読み上げ機能」の妨げとなり、視覚障がい者の方々にとって、とても使いにくい仕様です。そのため「音でみるレシピ SOUNDFUL RECIPE」のページでは、シンプルに重要度の高い情報から「材料」「調理器具」「つくり方」「一人あたりの栄養情報」と並びます。
「音でみるレシピ SOUNDFUL RECIPE」紹介動画
サポート担当のナビゲートが肝心!いよいよ、目隠しをして調理体験
鳥居さんの調理デモが終わったあとは、いよいよ参加者による目隠し調理体験のスタートです。今回、挑戦いただいたのは2品。まず1品目は、「サウンドフルレシピ」から「キャベツとツナのおかずナムル」です。
まずは「アジパンダ®」三角巾と、「Cook Do®」エプロンで身支度
スマートフォンで「サウンドフルレシピ」のサイトを見ながら、サポート担当がレシピを読み上げる
サポートの指示に従って、調味料を合わせる。が、目隠し状態ではなかなかうまくいかない
ボールの位置を手探りで確認。あらためて、1人で調理をこなした鳥居選手のすごさがよくわかる
目隠しでの調理体験。完成の喜びもひとしお
そして2品目は、「Cook Do®」ひき肉入り麻婆豆腐用を使った麻婆豆腐丼です。1品目とサポート役と調理役を交代して臨みます。
まずサポート役がパッケージの裏面を読みあげてレシピを確認
フライパンに「Cook Do®」ひき肉入り麻婆豆腐用、水、豆腐、長ねぎを入れ、ときどき静かに混ぜながら約3分煮立たせてでき上がり
調理器具の位置もなかなか把握できない!サポート役の声掛けが肝心
鳥居選手も調理の進行を見守る
クツクツと煮える音に神経を集中させる。普段よりも音や匂いに敏感に
最後にご飯の上にのせて、麻婆豆腐丼の完成。試食タイムへ
「上手につくれた!」「おいしい!」「『Cook Do®』すごい!」といった声が聞こえてきた
目隠し調理体験を通じて、視覚以外の感覚の重要性やサポートしあうことの大切さに気づいてもらえたら
無事、調理を終えた参加者の方々からは、以下のような感想をいただきました。
「子どもの学校の授業でSDGsが取り上げられ、興味を持って参加した。普段できない体験ができて良かった」
「鳥居選手の調理に感動した。人間のもつ力のすごさを改めて感じた」
「普段、料理をしないのでいい機会だと思って参加した。目隠し状態での調理がこんなにも難しいとは思わなかった」
「もともと川崎工場の工場見学が好きで、おもしろそうなイベントだと思って参加した。無料でこんな貴重な体験ができるなんて、味の素社さんに感謝」
また、ゲスト出演を終えての感想を鳥居選手に伺いました。
―――本日のイベントはいかがでしたか?
鳥居選手
まずこのような機会をいただけたことが、すごくありがたいですね。僕の料理姿を皆さんにお見せできたこと、目が見えなくてもちゃんと料理ができると知っていただけたことに大きな価値があると思っています。
―――参加者の方々は、普段の生活では感じることのできない新しい気づきを得られたと思います。
鳥居選手
「目隠し調理」の体験を通して、視覚以外の感覚のすごさや重要性を知ってもらえたのならうれしいです。さらには互いにサポートし合うことの大切さやコミュニケーションの意義など、気づいてもらいたい要素がたくさんありました。
―――鳥居さんにとって「料理」とはなんでしょうか?
鳥居選手
料理なんて、正直、やらなくてもいいことじゃないですか。べつに外食でもいいし、誰かにつくってもらったっていい。じゃあ、なぜ自分は料理をするかというと、純粋に好きだからです。何か壁にぶつかったとき、あるいは挫折しそうになったとき、キッチンに立つと僕は、もう一度、自分を奮い立たせられるんですよね。
鳥居選手
人に言われて嫌々やっているんだったら、いくらでも投げ出す理由が出てきてしまう。これって普遍的なことだと思うんです。上司に指示されて、気持ちが入らないまま仕事をする――なんてことは、きっと誰しも経験していることですよね。
僕自身は、やはり料理が本当に好きだから、やけどして嫌な思いをしても、またやりたいって思う。やけどしないためにはどうしたらいいんだろうとか、どうやったらもっとうまくできるんだろうとか、自分自身で工夫して突き詰めようとする。その繰り返しですよね。そんな「物事に取り組むための気持ちの大切さ」のようなものも、今回のイベントを通じて伝わったならうれしいですね。
音でみるレシピ~「Soundful Recipe」~のご紹介
AUSSにとってDE&Iは「ごく当たり前のこと」
AUSSの運営は、味の素デジタルビジネスパートナー株式会社(以下、ADP社)が行っています。「"来場者が楽しんで、そして心地よく過ごしていただけること"をモットーに、自分たちも楽しみながら運営をしている」とのこと。運営を担当する佐藤加奈さんと平坂奈保さんに、今回の「UMAMI FESTIVAL 2025」とAUSS10周年を迎えての所感を伺いました。
佐藤 加奈氏味の素デジタルビジネスパートナー株式会社
「味の素グループうま味体験館」
工場見学運営担当責任者
平坂 奈保氏味の素デジタルビジネスパートナー株式会社
「味の素グループうま味体験館」
工場見学運営担当
―――今回の10周年イベントは「DE&I」をテーマにしたものが多い印象です。
平坂さん
私たちは普段から、障がいのある方も心地よく過ごしていただけるよう配慮したオペレーションを行っています。AUSSにとってDE&Iはごく当たり前のことですが、10周年を迎えるにあたって、一般の方にもDE&Iに馴染んでいただきたいという思いから、味の素社グローバルコミュニケーション部の担当者と一緒に今回のイベントを企画しました。
―――しかし、ともすればけがの恐れもある「目隠し調理」は、思い切った企画だと思います。
佐藤さん
ええ。通常の調理体験イベントでも、やけどやけがのリスクは、どうしてもつきまといます。今回、目隠しということで安全面にはとくに配慮しました。しかし、何から何までスタッフが手伝ってしまうと、せっかくの体験が損なわれてしまいます。お客さまの「安全面」と「心に残る体験」の両立をめざして、事前のトライアルを重ねるなどして、しっかり準備しました。
佐藤さん
目が見えないと、軽量スプーンを水平に保つことさえ難しいんですよね。単に料理が完成して「良かったね!」だけではなくて、目の見えない方々の努力やすごさを、実体験を通じて感じてほしいと思いました。
平坂さん
実際にやってみると、鳥居選手のすごさがよくわかる。視覚に頼らずに生きている方々の能力の高さ、あるいは大変さを実感し、そうした人の立場になってあらゆる物事を考えるきっかけになってくれればうれしいですね。
―――10周年を迎えたAUSSへの思いをあらためてお聞かせください。
佐藤さん
いかにお客さまに楽しんでいただいて、笑顔になってもらうか。それだけを考えて、スタッフ一丸となって頑張ってきました。障がいの有無にかかわらず、これからも"すべてのお客さまに笑顔で帰っていただける施設"であり続けたいと思います。
平坂さん
お客さまと一緒に10周年を迎えられたことが、一スタッフとしてうれしいですね。通常の見学コースも10周年バージョンのおみやげに変えるなどして、ご来館いただいたことがある方々にも喜んでいただけるようにしました。今日も帰り際に「来週開催される異言語脱出ゲームにも参加します」とおっしゃってくれたお客さまもいました。今後も何度も足を運んでいただけるような工夫をして、次の10年につなげていきたいと思います。
参加者の反応を見てすぐにアップデート。これが私たちのチームの強み
次に、工場見学の企画運営を担当している味の素株式会社グローバルコミュニケーション部の清水慶子さんにお話を伺いました。
清水 慶子氏味の素株式会社
グローバルコミュニケーション部
―――今回の各イベントの事前予約は、あっという間に埋まったそうですね。
清水さん
はい。本日の「食のダイバーシティ調理体験」の参加者の約7割は、以前に工場見学に参加いただいたことのあるリピーターさんでした。リピーターさんはイベントの予約がすぐに埋まってしまうことをご存知なので、予約受付開始の時間に合わせて、パソコンやスマホ画面の前で待機されていたのだと思います。すごい競争率でした。
―――今年10周年を迎えたAUSSの価値と役割について、あらためて教えてください。
清水さん
AUSSは「味の素グループうま味体験館」という名の通り、もともと「うま味」の価値を伝える施設としてオープンしました。その一方で、味の素社はAUSSを未来に向けて進化していくブランドコミュニケーションの基地に位置づけたいという気持ちがあり、今回のイベントではDE&Iの取り組みとその発信を強化しています。
―――ADP社の佐藤さんと平坂さんは「AUSSにとってDE&Iは当たり前のことです」とおっしゃってました。
清水さん
そうですね。本当に普段からADP社の皆さんには、年齢、性別、国籍、障がいの有無などに関わらず、訪れたすべての人が笑顔になれるよう頑張っていただいていて、心から感謝しています。
―――「食のダイバーシティ調理体験」の内容は、どのように決まったのでしょうか?
清水さん
10周年企画の議論が始まった頃、ちょうど「サウンドフルレシピ」がローンチされました。「サウンドフルレシピ」もイベントに組み込んで、DE&Iのコンセプトをしっかりお伝えをすることができれば、コミュニケーション部門である私たちの役割も果たせるのではないかと思いました。
また、今年の2月と3月に、工場見学の全スタッフに対して、障がいを持った方のご案内にフォーカスしたDE&I研修会を行いました。
清水さん
このDE&I研修会は、ANAウィングフェローズ・ヴイ王子株式会社さんの協力で実施しました。車椅子の方や全盲の方に工場見学を体験いただき、オペレ―ションについて改善のアドバイスをもらいました。また、目隠しをして白杖を持って歩いてみたり、文字の読み上げアプリを使ってみたり、私たち自身が障がいの世界に触れて、どういったことがサポートとして必要なのか実際に体験したんです。そういった下地が今回のイベントへとつながっています。
―――「食のダイバーシティ調理体験」の午前の回が終わったあと、午後の回に向けてすぐスタッフルームで反省会が行われていたのが印象的でした。
清水さん
そうですね。参加者の反応を見て、みんなで意見を出し合いながらすぐにアップデートする。それが、私たちAUSSチームの強みだと思います。
AUSSは、味の素社のダイレクトコミュニケーションの最前線
清水さんは、AUSSはダイレクトコミュニケーションの最前線であり、ファンマーケティング支援の重要な場になると話を続けます。
―――味の素社にとって、AUSSはお客さまとの大切な接点の場ですよね。
清水さん
「ダイレクトコミュニケーションの場」と私たちは呼んでいます。お客さまの反応を直接見ながら、さまざまな施策のトライアンドエラーをどんどん実行していける貴重な場所です。今日もアンケート速報が午前の回終了後に届いて、その内容を午後の回に生かしました。スタッフそれぞれがその場で自分の意見を言い合いながら、改善やチャレンジができる強いチームになっています。
―――手づくりでありながら最先端のファン作りの場ですね。
清水さん
そうですね。近年、ファンマーケティングが注目されています。単に製品をPRしてお客さまに購入していただくのでなく、「これをつくっている人が好き」とか、「この会社の考えに共感できる」とか、会社そのものを好きになってもらう。そうした絆を大切にしていきたい。「この商品も買ってみよう」とか、「友だちに工場見学をおすすめしよう」とか、「同じ商品なら味の素社のものにしよう」とか、そんな風に広がっていくファンづくりのサイクルを、工場見学やこの場所を起点に実現していきたいですね。
―――まさにダイレクトコミュニケーションを10年間やってこられたわけですね。
清水さん
はい。事業部門に工場見学の意義を深く理解いただけていることに加え、諸先輩方やこれまでに関わってくれた全スタッフ、そしてお客様のおかげで継続ができております。いま工場見学は有料化が進んでいますが、私たちは無料を続けています。無料の工場見学を継続することで、ファンの獲得やLTV※1(Life Time Value:ライフタイムバリュー)の向上にちゃんとつながるということをASV※2の文脈で社内にもさらに発信しつつ、これからもAUSSを拠点としてダイレクトコミュニケーションに取り組んでいきます。そして、事業部門の伝えたい思いを鮮度高く、深く、魅力的に伝えられるコンテンツ作りを継続することで、ファンマーケティング支援にもつなげていきたいです。
※1 LTVとは、「Life Time Value/(ライフタイムバリュー)」を略した言葉です。日本語では「顧客生涯価値」と訳されます。一人の顧客が自社の商品の購入やサービスの利用を開始してから終了するまでの間に、その顧客からどれだけの利益を得ることができるのかを表す指標です。企業が顧客とのより長期的な健全な関係を保つ重要性を示す指標といわれています。
※2 ASVとは、味の素グループの取り組みである「Ajinomoto Group Creating Shared Value」を略した言葉です。 CSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)に由来しており、企業が自社の売上や利益を追求するだけでなく、自社の事業を通じて社会が抱える課題や問題に取り組むことで社会的価値を創造し、その結果、経済的な価値も創造されることを意味します。
ファンマーケティングとは?
ファンマーケティングとは、商品やブランド、サービスはもちろん、企業そのものに強い愛着を持ったファンを増やすことで中長期的な売上拡大をめざすマーケティング手法です。
顧客のファン化には、企業と顧客の継続的なコミュニケーションが欠かせません。
具体的には、ファンと企業が交流する「ファンミーティング」を開催してユーザーと企業が直接対話する機会をつくったり、インターネット上でファン同士の交流やファンと企業が交流する「ファンコミュニティサイト」を運営したり、さらにはSNSを通じてのコミュニケーションを行ったりすることなどが挙げられます。
味の素社の場合、商品を購入するのは一般の生活者ですが、実質的な顧客はスーパー、コンビニなどの小売店や飲食店です。そのため、味の素社が一般生活者と直接コミュニケーションをとる場所は限られています。
味の素社は、お客さまとのふれあいを大切にし、声に耳を傾け、直接的なコミュニケーションを行える場所として工場見学およびAUSSでの取り組みを推進しています。
AUSSでは、工場見学の予約なしでも楽しめるイベントを実施しています。ぜひお気軽に遊びに来てください。
味の素グループうま味体験館 10周年~「うま味」がつなぐ、笑顔と未来~
鳥居 健人
1991年生まれ、埼玉県越谷市出身。小学5年生のとき、担任教諭のすすめでブラインドフットボールの世界へ。その4年後、アルゼンチンで行われた国際試合に初出場。2007年より、3人制のパラスポーツ「ゴールボール」のプレーヤーとしても活動。2019年10月より参天製薬株式会社 基本理念・CSV推進部に所属。パリ2024パラリンピック競技大会の日本代表メンバーとして出場。
佐藤 加奈
味の素デジタルビジネスパートナー株式会社
「味の素グループうま味体験館」(AUSS)運営担当責任者
2000年に株式会社味の素コミュニケーションズに入社。営業事務、受注センター管理、出前授業事務局、復興支援事務局、広報(業界紙・男性誌・TV担当)を経て、2024年4月より工場見学・出前授業担当部署のグループ長に就任。
平坂 奈保
味の素デジタルビジネスパートナー株式会社
「味の素グループうま味体験館」工場見学運営担当
2015年に工場見学の案内クルーとして株式会社味の素コミュニケーションズに入社。産休、育休を経てその後2022年に味の素デジタルビジネスパートナー株式会社に正社員として入社し、工場見学運営に携わる。
清水 慶子
味の素株式会社 グローバルコミュニケーション部 企画管理グループ
2009年味の素株式会社に入社。家庭用営業(大阪支社、関東支店)、外食用甘味料製品の販売マーケティング、支社広報を経て、2022年7月より工場見学・出前授業の企画を担当。
来場されるすべての方がワクワクと楽しみながら学べる、インクルーシブな工場見学体験の実現に向けて日々関係者と連携し取り組んでいます。ユーザーとしての経験・感覚を磨くため、プライベートでも家族と一緒に各社の工場見学や博物館等に足を運ぶこともしばしば。趣味は旅すること、食べること。
2025年9月の情報をもとに掲載しています。