活動レポート

就活生必読!味の素(株)のインターンシップ、人気の理由とは

「実践的でプログラムが濃い」「一生ものの体験になる」と昨今、就活生の間で注目を集めているのが、味の素(株)のインターンシップです。

実施されているのは、セールス&マーケティング部門の「Global Business Workshop」(以下、GBW)と、昨年度からスタートしたR&D部門の「Technology based Innovation Workshop」(以下、TIW )の2種類。それぞれのワークショップについて、人事部の児玉悠輔氏と佐藤英明氏が、その全貌を語ります。

GBWで就活生に起きる変化とは?

GBWとは、味の素(株)が主催する就活生のための企業体験の場です。一般応募で全国から集まった学生たちが、実際にあったケーススタディをもとに、様々なテーマの課題解決に挑みます。
10年以上の実績があり、2019年度は2月に東京で2回と大阪で1回、それぞれ3日間にわたるプログラムが実施されました。参加者は各会場1回につき約30名~40名。毎回6名ほどのチームに分かれて、与えられた2つのテーマに取り組みました。参加者の満足度は95.3% という高い評価を得ています。

この、ワークショップの趣旨や目的を、企画運営する児玉悠輔氏(人事部人財開発グループ)に聞きました。

2020年2月GBWの様子

児玉 悠輔 氏(人事部人財開発グループ/2014年入社)

-------GBWの目的とは?
「GBWは実践的なプログラムを通して、当社事業内容の深い理解ならびに社会人に必要なスキルを高めていくことを目指しています。ワークショップでは当社が実際に扱った案件をケーススタディとし、チームごとにディスカッションして、プレゼンまで持っていき、当社の社員からフィードバックを受けるという流れです。
2つのケーススタディを3日間通して真剣に考えることで、チームとして最後までやり抜く意識や、自らの強みを活かし主体的に行動する意識など、一社会人として成長できるプログラムを組み立てています」

-------人として成長できる部分とは?
「自分の強みと弱みを知り、それを今後の就活などにも活かせるワークショップであるということです。参加者は体育会系の学生、マーケティングの知識が豊富な学生、海外生活の長かった学生などさまざまで、いろんな個性がチームを組んでケーススタディに取り組む中で、各々の強み、弱みがあぶり出されてきます。たとえば、マーケティングの知識に強い学生はディスカッションでリーダーシップを発揮する、しかし途中で行き詰まって沈滞ムードになったときは体育会の学生がみなを励ましてムードメーカーになる......。各々が自分の活躍できるポジションを見つけてチームに貢献しようとがんばる、そんな学生たちの姿を見て、各自が成長していける場であると感じています」

-------参加した学生の反応は?
「課題のケーススタディは、当社の入社数年目の社員が実際に扱った案件で、学生にとってはかなりハードかもしれません。はじめは頭を抱えてしまう学生も多いですよ。それでもチームで知識と知恵を出し合いながら楽しそうにワークしていましたね。最終的にはどのチームもそれぞれに解を見つけ、プレゼンにこぎつけています」

-------フィードバックはどのように行われますか?
「実際にその案件を担当した社員が行います。学生向けではなく、社員にするのと同レベルのフィードバックを行いますので、人によってはかなりきびしく感じられるでしょう。しかし、そのフィードバックを次のケーススタディに活かせる学生も多く、わずか3日のうちにめざましい進化が見受けられます」

-----そのほかにどんなプログラムがありますか?
「フィードバック後は当社の若手社員との交流会、人事部からのキャリア開発や就職活動に対する考え方などをご説明し、懇親会でお疲れさまという流れです」

味の素(株)R&D初のインターンシップ!"デザイン思考"で新しい価値を生み出す

味の素(株)の研究開発者を目指す学生が参加するR&D部門のワークショップTIWは、2020年1月に第1回が開かれ、一般応募で全国から集まった学生たちの中から選ばれた約40名が参加しました。
参加者は、味の素(株)の研究開発領域の広さを体感するとともに、これからの企業研究者に求められるチカラに着目したワークを通して、社会課題を解決するための研究開発テーマの創出にチームで取り組みました。

初回にも関わらず参加者の満足度は95.4% という高い評価を得ています。企画運営を担当した佐藤英明氏(人事部人財開発グループ)に、開催趣旨とその内容を聞きました。

佐藤 英明 氏(人事部人財開発グループ/2013年入社)

------はじめにTIWの趣旨を教えてください。
「まずは当社を知っていただきたいということです。味の素(株)=食品メーカーというイメージが強いと思いますが、じつは食品以外にも幅広い分野でビジネス展開している企業であることを知っていただきたい。
ほんの一例ですが、たとえば半導体向けの層間絶緑材料、化粧品の原料、さらには、血中のアミノ酸濃度のバランスをもとに現在がんである可能性を評価する検査等々、多岐にわたります。

その分野ごとにインターンシップを開くと膨大な数になってしまうため、すべての研究者に共通する力である創造力やデザイン思考力にフォーカスし、インターンシップを開催することにしました。

また、理系の学生にとって、企業研究者のイメージはなかなか持ちにくいところがあります。私自身も当社のR&D部門出身で学生時代は研究に日夜明け暮れていました。学生の頃は企業研究者に求められる力は何か?企業と大学の研究はどう違うのか?などの多くの疑問に関し、情報を得る機会が少ない印象がありました。そうした学生さんの疑問を少しでも解消するだけでなく企業研究者に求められる力を体感し更に養ってもらえたらと思いプログラムを企画させて頂きました。」

味の素(株)バイオ・ファイン研究所

--------味の素グループの研究者に求められる力とは?
「新しい社会価値を生み出すイノベーションを起こす力が挙げられます。自身の専門性を高めることはもちろん、その枠を超えた領域や社内外の様々な要素を掛け合わせて新たな社会価値を生み出せる人財が求められています」

-------プログラムはどのような内容ですか?
「まず、インターンシップ参加者には選考試験の一環としてideagramというテストを受けてもらいました。アイディア創造力や共感力など、これまでは数値化が難しかった要素をスコア化できるおもしろいテストです。
会場は当社の技術を展示した最先端施設であるCICセンターです。ここで当社の多分野の技術について理解してもらい、その後、新しい社会価値を創出するためのワークショップに入ってもらいました。プログラムは当社で活躍する若手研究者と一緒にチームに分かれ、レクチャーした手法を駆使しグループワーク、プレゼン、フィードバックという流れで行いました。

今回の課題は「心と身体を健康にする未来の食体験」。
"デザイン思考"を切り口に、世の中のニーズがどこにあり、それをどう解決するのかを考えてもらいました。それも単にひとつの技術を使って解決するのではなく、他の技術と組み合わせることで新しい価値を生み出す、そんな発想方法も重視しました」

-------参加者はどのような学生ですか?
「参加者は理系であることを除けば、学部、専門、学士、修士などはバラバラです。男女比でいうとやや女性のほうが多いぐらいですね。
味の素社=食品メーカーというイメージの強かった学生からは、当社にこれほど多岐にわたる技術があり、世界中で幅広いビジネスを展開していることに、驚きの声が聞かれました。

ワークを通して私が驚いたのは、学生さん達のアイデア出しの速さです。ideagram選考で創造力の高い学生が多いことは予想していましたが、参加していた当社の研究員も彼らの柔軟な発想力に『勉強になった』というほどです。

プレゼン方法はスキット(寸劇)という新形式を科しましたが、どのグループもひるまず(笑)、私の期待を上回るスキットで楽しくプレゼンしてくれました。学生からは、演じることで新たな気づきがあったという声をもらっています。

プレゼン後に当社研究員からフィードバックを行い、その後の流れは、GBWとほぼ同様です」

かけがえのない3日間!切磋琢磨した仲間と多くの気づきが得られた

2018年度のGBWに参加し、2019年に入社した大住磨緒氏(グローバルコミュニケーション部メディアグループ)に、その経験と得られたものについて聞きました。

------振り返ってみて、どんな3日間でしたか?
「私は味の素社のことをより深く知るために参加したのですが、当社についてだけでなく、社会人としてのマインドを学べた3日間でした。他社のインターンシップにも参加していましたが、GBWによって自分の強みと弱みを理解でき、その後の就活にも活かせたことが大きな収穫でした。
また、もし私が味の素社に入社したら、こんな仕事でこんなふうに活躍できそうという将来像が頭の中に描けたことが、入社希望を決定づけました」

------ともに参加した学生の印象はいかがでしたか?
「チームを組んで課題に取り組む楽しさを感じるとともに、優秀な学生が多かったので刺激になりました。すべてが自分の成長につながったと思いますし、視野を広げてもらった3日間でしたね。

ワークショップで私の弱いところを補い、助けてくれた学生たちは他社に就職していますが、彼らとは今も交流が続いています。これは本当に得がたい人脈になっています」

大住 磨緒 氏 (グローバルコミュニケーション部 メディアグループ/2019年入社)
現在の主な業務:企業ブランド価値向上を目的とした社内外への情報発信及び、味の素(株)グローバルサイトの運営

参加学生が、ビジネスの現場で活躍してくれることを願って

味の素(株)は、21世紀の社会が直面する課題として「健康なこころとからだ」「食資源」「地球持続性」の3つを掲げています。当社は、独自の技術と知見を活かして解決していくこと、社会・地域と共有する価値の創造を使命とし、同時に企業としても成長していくことを目指しています。
そのための取り組みがASV(Ajinomoto Group Creating Shared Value)です。

GBWとTIW、2つのインターンシップもASVの一環です。なぜなら、この取り組みも、参加した学生が社会課題の解決マインドを持った社会人として、今後のビジネスの世界で幅広く活躍してくれることを願って企画されているからです。

一方、インターンシップの運営に協力した社員たちからは「学生からエネルギッシュなパワーをもらった」「自分の仕事の価値に気づいた」といった声が多数上がっているとのこと。企画運営にあたる児玉氏は、「学生にも社員にも、やりがいや新しい価値の気づきを与えられる場にしていきたい。やりがいが高まることで経済価値が高まり、当社の社会的評価の向上にもつながると思います」と、長いスパンで語ってくれました。

今後、世の中の状況によっては、開催方式やプログラム内容も変化していく可能性があります。オンラインも活用したさまざまな手法を活用し、学生が安心して参加できる環境づくりを進めていく考えです。
TIWでは、オンラインツールを駆使しすることで、1人でも多くの学生に研究現場の雰囲気も伝えていきたいと、新たな試みも考案中です。

次回はどんなプログラムが学生たちを待ち受けているのか。「Global Business Workshop」と、「Technology based Innovation Workshop」は、就活生にとってまさに"一生もの"の貴重な体験となりそうです。

2020年8月の情報をもとに掲載しています。

味の素グループは、アミノサイエンス®で人・社会・地球のWell-beingに貢献します

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