"エンゲージメントサーベイ"って?
ここでいわれる"エンゲージメント"とは、社員の会社に対する"愛着心"や"思い入れ"、社員と会社の関わり合いの深さを表す言葉。これを調査・測定(survey:サーベイ)して、働き方の改善に役立てようという動きが全国的に高まっているのだ。
味の素グループではこの調査を社員の「働きがい」を測る手段として取り入れ、社員ひとりひとりが高いモチベーションを持ち、仕事に意欲的に取り組めるような労働環境の向上を目指している。
実際、この調査結果の数値が高い職場ではサービスや品質・安全性の向上が見られ、会社全体の業績が向上したという研究結果もある。
また、文化やライフスタイルの異なる国々で広く事業展開する味の素グループの場合、一つのルールで統制をとるのは難しいが、社員ひとりひとりが感じる「働きがい」は世界共通。言葉や文化の壁を超えて、グループ全体が一つになれる。
味の素グループ初の調査結果は、80%近くと好意的
味の素グループ初の調査が行われたのは、2017年10月16日。早くから働き方の見直しを進めてきた味の素グループだが、そのミッションの一つとして「2020年までに働きがいがあると思う従業員の割合を80%にする」ことが掲げられており、目標達成のためにはまず現状を把握する必要があった。
調査対象は、全社員。約100社あるグループ会社の社員約33,000人に対し、現在働いている職場、その職場環境、所属する会社や味の素グループについてどのように感じているか、率直な意見を求めた。
その結果、「働きがい」について好意的に感じている社員の割合は79%、「自らのこころとからだが健康だと感じている人」の割合は76%と、いずれも多くの社員が現状におおむね満足しているということがわかった。
この調査結果は全社員にフィードバックされる。マネジメント側は改善点を見つけて課題を明確にし、部署ごとに具体的な施策を実行しながら、さらなる好結果を目指していく。
味の素グループは2008年から働き方の改善を始めていた
味の素グループが労働環境の見直しに乗り出したのは、2008年から。より多くの人材が活躍できる会社を目指して、1日7時間労働を前提としたさまざまな取り組みを重ねている。
とくに2017年度は、ICT(情報通信技術)の整備によってテレワークをさらに拡大し、ペーパーレス化や社内会議時間の見直し、社内一斉メールの削減など地道な施策によって所定労働時間を20分短縮。よりフレキシブルに働ける環境を目指し、2018年度からはグループ各社にも横展開している。なかでも、味の素グループのどこでもオフィスは高く評価され、日本テレワーク協会が2000年から実施している「第18回テレワーク推進賞」で会長賞を受賞した。
次回エンゲージメントサーベイの実施予定は2019年10月。味の素グループで働く人々の"働きがい"に今後も注目したい。
2019年6月の情報をもとに掲載しています。