旬のはなし

アンチエイジングの強い味方!かぼちゃに含まれる"ACE"とは?

アンチエイジングの強い味方!かぼちゃに含まれる
日本の美しい四季を感じさせてくれる、旬の食材。
たくさん収穫され、リーズナブルに手に入るというだけでなく、ほかの時期に比べ栄養価も高く、食材が“もっとも元気な時期”でもあります。

自分や家族の健康にも気をつけて献立を考える際、つい栄養バランスや品数に気を取られがちですが、ただシンプルに「旬の食材を食べる」ことを意識するだけで、自然と体の調子が整ってくるのかもしれません。

連載第2回となる9月のテーマは、「かぼちゃ」。
「調理しづらい」「ごはんと合わない」「苦手な男性が多い」「ハロウィンのときしか、出番がない」…と、あまりポジティブな印象を抱いていない方も多いのでは?

でも、旬の食材は、栄養の宝庫。
さまざまな健康効果が期待できる、旬の時期に、おいしいかぼちゃを存分に味わいましょう。

アンチエイジングにかかわる活性酸素とは?

男女問わず、いつまでも若々しく、健康的に過ごしたいですよね。年齢を重ねると、ストレスや栄養不足、病気、紫外線による日焼けなどのさまざまな要因による見た目の変化も気になってきます。
そんな肌の老化を促進させる原因のひとつに、活性酸素があります。

活性酸素は、私たちの体のなかで、免疫機能として働く一方、過剰に産生されると、細胞を傷害し、肌老化だけでなく、がんやさまざまな疾病を引き起こす要因となります。
活性酸素の過剰産生を防ぐために、抗酸化作用のある栄養素を摂取することが大切です。
では、抗酸化作用のある栄養素とは、いったいなんでしょうか?

老化予防には、抗酸化作用のある"ビタミンACE"!

そこで今回、ぜひ注目していただきたいのが、かぼちゃです。
かぼちゃには、抗酸化作用のあるビタミンC、βカロテン(必要に応じて、体内でビタミンAに変わる)、ビタミンEが豊富です。

ビタミンCは、紫外線による皮膚などのメラニン色素の増加を防いで日焼けを予防します。
また、肌のハリや弾力の元となるコラーゲンの生成を助ける働きもあります。
βカロテンは強い抗酸化作用があり、皮膚や粘膜を保護する働きがあり、肌のハリや潤い、弾力を保ちます。

ビタミンEは血行を良くして、新陳代謝を促しシミやそばかすをできにくくして、老化の原因となる活性酸素の発生を防ぎます。
これらのビタミンは、"ビタミンACE(エース)"と言われ、一緒に摂ることでお互いの抗酸化作用を助け合います。まさに、ビタミンのエースなのです。
かぼちゃのほかにビタミンACEが多いのは、パプリカ、ブロッコリーなどです。

かぼちゃは、β-カロテンやビタミンCを多く含むので風邪予防に効果的です。たんぱく質が豊富な肉や魚、卵や大豆製品と一緒に摂ると、免疫力の向上などが期待できます。

また、野菜の中では、エネルギー量が比較的多いので、風邪をひいて食欲がない時や、食が細くなってしまった高齢者の食事にもおすすめです。

旬の栄養素「かぼちゃ」

■メラニン色素の増加を防ぎ、コラーゲンの生成を助けるビタミンC
■皮膚や粘膜を保護し、肌のハリや潤い、弾力を保つβカロテン
■血行を促進し、新陳代謝を促し、シミやそばかすをできにくくするビタミンE

かぼちゃには、アンチエイジングにおすすめのビタミンがたくさん!

【旬のレシピ】油と一緒に摂ると効果的!オススメかぼちゃレシピ

かぼちゃが収穫されるのは、夏から初秋にかけてです。一般的なかぼちゃは、長期保存ができ、もともと日本では、野菜が少なくなる冬に食べることが多かったようです。収穫時はでんぷんが多く、時間とともに熟成し、糖分に変わります。そのため、秋から冬にかけて、甘みの強いおいしいかぼちゃを食べることができるのです。

かぼちゃに含まれるβカロテンは、脂溶性ビタミンなので、油脂と一緒に摂る(炒める、揚げる、油で和える、肉や魚など脂質を含む食材と組み合わせる)と吸収率があがります。

調理の際、硬くて切れない場合は、電子レンジで2分ほど加熱しましょう。まだ不十分と感じたら、1分ずつ加熱し、様子を確かめ、切りやすくなってから切りましょう。

ここからは、もっとかぼちゃが食べたくなる、おすすめメニューをご紹介します!

「かぼちゃのそぼろ煮」

たんぱく質と組み合わせた、栄養満点メニュー。
豚ひき肉のやさしい甘みのあんが、食欲をそそります。

「かぼちゃの冷製スープ」

食欲のないときにおすすめ。小さなお子さんや高齢者にも。
ミキサーですりつぶすので、胃腸に負担をかけることなく栄養補給ができます。

「かぼちゃのクリームチーズ和え」

レンジでチンして、調味料&チーズと混ぜるだけ。
ワインのおともにもオススメ!お子さんにも人気。

「ハロウィンレシピ・料理特集」

かぼちゃを使った、おいしくて華やかなレシピを
たくさんご紹介しています。

夏から秋にかけて収穫され、ゆっくりじっくり甘みが増してくるかぼちゃ。
「調理しづらい」「味付けがワンパターン」という方も、今年はメニューのバリエーションを増やして、かぼちゃを味わってみてはいかが?

自然の恵みに感謝して、今日もおいしく、旬をいただきましょう。

旬の食材を知る
ーかぼちゃ編ー

1.選び方
大きさのわりにずっしりと重く、皮がかたいものを選びましょう。夏以外に買うときは、へたが黄色く枯れていて、縦に溝が入っていたら完熟しています。小さくてやわらかいものや付け根が青いものは水分が多く、甘みが少ないので避けます。ヘタの部分がコルク状に乾いて、ひびが入っている位のものがおいしいです。カット売りの場合は、果肉の色が濃いもの、肉厚で空洞がなく、種が膨らんでびっしりしており、切り口が鮮やかでワタが乾いていないものを選びましょう。

2.保存方法
丸ごと保存する場合は、風通しの良い冷暗所に置きましょう。比較的長期間保存することができます。切った後は、ワタや種を取り除いてラップをし、冷蔵庫で保存します。一度加熱してから冷凍保存した場合は、解凍せずにそのまま料理に使えます。

3.トリビア その1
かぼちゃは、16世紀ごろ、カンボジアから日本へ入ってきたため、カンボジアがなまってかぼちゃ、と呼ばれるようになったと言われています。また、ポルトガル語でアボブラということから、九州では「ぼうぶら」とも、「唐から来たなす」という意味で「とうなす」とも呼ばれます。土地を選ばず栽培でき、収穫量が多いため、第二次世界大戦の戦中、戦後には都市の空き地でも盛んに栽培され、人々の空腹を満たしたと言われています。

4.トリビア その2
いま、日本で入手できるかぼちゃは、大きく分けて4種類あります。 スーパーなどで見かける一般的なかぼちゃは、「西洋かぼちゃ」です。果肉はきめ細かく、甘みが強くほくほくしています。
「日本かぼちゃ」の果肉は、水分が多くて薄味で粘質があり、煮崩れしないため、煮物にむいています。
楕円形の黒皮かぼちゃや、ひょうたん型のバターピーナッツなどがあります。
そのほか、西洋かぼちゃと日本かぼちゃの雑種の「雑種かぼちゃ」や「そうめんかぼちゃ」と呼ばれる、金糸うりなどの「ペポかぼちゃ」があります。

「西洋かぼちゃ」

「日本かぼちゃ」

監修:牧野直子(まきの・なおこ)

管理栄養士、料理研究家、ダイエットコーディネーター。「スタジオ食(くう)」代表。おいしくて体にやさしいレシピや健康的なダイエット法などを提案し、テレビ、雑誌、料理教室、健康セミナーなどで幅広く活躍中。共著に『2品おかずで塩分一日6g生活』(女子栄養大学出版部)ほか。

2020年9月の情報をもとに掲載しています。

旬のはなし

夏バテも食欲不振もさよなら!今年は「うなぎ」でパワーチャージ

夏バテも食欲不振もさよなら!今年は「うなぎ」でパワーチャージ

「旬のものを食べると、体にいい」
子どものころ、大人たちに言われてきました。

旬の時期に、市場に多く出回る野菜や魚介類。じつは、大量に収穫できるため値段が安く手に入りやすい、という理由だけではないようです。
ではなぜ、旬の時期に食べるといいのでしょうか?

露地ものの野菜は、旬の時期に栄養価が高くなります。
冬が旬のほうれん草の場合、ビタミンC量(100g中)、冬は60mgと、夏の約3倍に。
夏野菜のきゅうりやトマトは、水分も多く、汗で流れ出やすいカリウムも豊富なので、夏の体にぴったりです。

旬の食材を食べること。
それは、先人たちから受け継がれてきた、とても理にかなった、私たちの食の営みです。

本連載では、食材をとことん味わいつくす、健康的なレシピが人気の管理栄養士・牧野直子さんに、
旬食材の魅力と、うれしい健康効果について教えていただきます。
8月は、夏こそ食べたい「うなぎ」と「トマト」。

『万葉集』にも登場し、古くから日本で食べられているうなぎも、夏の私たちの体に、たくさんの栄養をもたらしてくれます。

夏バテ予防には、たんぱく質、ビタミン、クエン酸!

夏バテとは、気温の変化に体がついていけず、自律神経が不安定になり睡眠不足や倦怠感、食欲不振などの症状を起こすことです。
食欲不振になると、体を維持するために必要なエネルギーや栄養素が不足するため、 倦怠感や疲れがとれない状態が続く悪循環になります。

もっともエネルギーになるのは、ごはんやパンなどに多く含まれる糖質です。これをエネルギーに換えるのに必要なのが、豚肉、うなぎや紅サケ、たらこ、青魚、そして卵や納豆などのたんぱく質源に豊富に含まれるビタミンB群です。

食欲がないからそうめんだけ、お茶漬けだけというような主食のみの食事で、たんぱく質源が不足すると、ビタミンB群が足りずエネルギーを生み出すことができません。

また、クエン酸や酢の酢酸は、糖質をエネルギーに換える代謝サイクルの中で、スムーズにエネルギーを生み出す助けをします。

夏の最強食材「うなぎ」と「トマト」

夏に食べたくなるうなぎは、脂質を多く含み、カロリーも高いため、少量でも効率よくエネルギーを補うことができます。夏バテで食欲がないときや、もともと食が細い人の栄養補給にむいています。

そしてうなぎには、炭水化物をエネルギーに変えるときに必要なビタミンB1、脂質をエネルギーに変えるのに必要なビタミンB2が豊富で、それぞれが互いの働きを助け合うことができるため、夏バテや疲労回復にかかせない食材です。

その他、日焼けによる肌のダメージを和らげるビタミンA、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも多く含まれます。

クエン酸を含むトマトも、エネルギーを速やかに作るのに欠かせません。
トマトは赤い色が濃いほどリコピンが豊富です。リコピンは抗酸化作用が強く、紫外線から肌を守る、HDLコレステロールを増やす、高めの血圧を下げる、などの働きも期待できます。

旬の栄養素 「うなぎ」

■糖質や脂質をエネルギーに変えるビタミンB1、B2
■日焼けによる肌のダメージを和らげるビタミンA
■カルシウムの吸収を助けるビタミンD
■血液中の脂質の酸化を防いで動脈硬化を予防するビタミンE
■血液中のLDLコレステロールや中性脂肪を減らす不飽和脂肪酸

夏に食べたくなるうなぎは、すべての年代の体の悩みをサポートするまさに栄養の宝庫!

【旬レシピ】蒲焼きだけじゃもったいない!うなぎアレンジメニュー

うなぎというと、「蒲焼きに白いごはん」が王道ですが、もっと気軽に、日々の食卓で楽しめるメニューもたくさんあるんです。

たとえば、一口大に切ったうなぎとくし形に切ったトマトを炒め合わせ、ざく切りのシソを散らすだけで完成の「うなぎとトマトの炒め物」は、ごはんが進む一品となります。

トマトの酸味と旨味が調味料代わりになりますし、トマトのリコピンは脂溶性のためうなぎの脂肪分と一緒にとることで吸収がよくなるという、とても相性の良い掛け合わせです。

そのほか、おすすめのうなぎメニューはこちら

「うなぎときゅうりの酢のもの」

「うなぎとピーマンのピリ辛チャンプルー」

日本の美しい四季を感じさせてくれる、旬の食材。
店頭に並ぶ、色とりどりの旬の食材を見つけるたびに、
またこの季節がやってきたと、うれしくなりますね。

日々、栄養バランスや品数に気を取られがちですが、
ただシンプルに「旬の食材を食べる」ことを意識するだけで、

自然と体の調子が整ってくるのかもしれません。 自然の恵みに感謝して、
今日もおいしく、旬をいただきましょう。

旬の食材を知る
ーうなぎ編ー

1.選び方
かばやきや白焼きに加工してあるものは、焼きすぎていないもの、できるだけ作りたてが◎。横から見て皮と身が平らになっていて(丸まりすぎていない)、幅広いものが皮の軟らかいうなぎです。堅い場合は、酒蒸しして刻み、ひつまぶしにすると食べやすくなります。
真空パックの場合、型崩れしていないものを選びましょう。
生きているものを買う場合は、青みを帯びた黒色の背に、真っ白な腹をしているものを選びます。

2.保存方法
一切れずつラップで包み、さらにビニール袋などに入れ、できるだけ空気に触れないように密閉して冷蔵庫で保存して下さい(2~3日)。
冷凍保存の場合は、1か月を目安に早めに食べきってください。

3.トリビア
天然のうなぎは5~12月に獲れ、脂がのるのは冬なので、本来の旬は秋から冬でした。
しかし、現在、日本で流通しているうなぎは養殖がほとんど(約99%)で、夏の土用の丑の日に合わせて出荷されるため、夏に旬を迎えます。

監修:牧野直子(まきの・なおこ)

管理栄養士、料理研究家、ダイエットコーディネーター。「スタジオ食(くう)」代表。おいしくて体にやさしいレシピや健康的なダイエット法などを提案し、テレビ、雑誌、料理教室、健康セミナーなどで幅広く活躍中。共著に『2品おかずで塩分一日6g生活』(女子栄養大学出版部)ほか。

2020年9月の情報をもとに掲載しています。