基本方針については、「パパ育休奮闘記 Vol.1」にて紹介しています。
中でも、男性の育休取得についての取り組みとして、パパのみならずパートナーや家族一人ひとりのウェルビーイングを高めるためにも、ハッピーな人生を全力で楽しんでいるパパを応援しています。
「パパ育休奮闘記」では、育休を取得した男性従業員に人事部のDE&Iチームが直撃インタビューします。
今回登場するのは、味の素労働組合専従 中央執行委員 兼 研究所支部長の寺脇貴弘さんです。自ら育休取得経験を伝えることで男性育休の取得促進に貢献できればと熱い思いを語ってくれた寺脇さん。育休前や育休中にはさまざまな葛藤があった様子。ぜひ、その心の動きにもご注目ください。
味の素労働組合専従
中央執行委員 兼 研究所支部長
寺脇貴弘
育休期間:3週間
人事部人事グループ
DE&I推進チーム(※)
自ら取得することで、「男性育休」を促進したかった
DE&I
推進チーム
育休取得のきっかけはなんですか?
寺脇さん
妻の復職と引っ越し、そして第二子の保育園入園が一度に押し寄せたんです。もともと育休取得を考えていたこともあり、このピンチを救うには私が育休をとらないと!と思い取得を決めましたーーと言いつつ、じつは今まで経験のない3週間の長期休暇取得に不安がありました。組合専従は少人数組織ですし、業務に穴をあけることで皆さんに迷惑をかけるなと。しかも、育児に多少の苦手意識もあったので、その不安もありました。
DE&I
推進チーム
寺脇さんの真面目さが伝わってきますね。業務への不安はどのように解消したのでしょうか?
寺脇さん
育休取得の希望を伝えた際、周囲はとても温かい反応で、「組織風土変革をリードする立場として取得は大切」と背中を押してくださって。育休前、上司や周囲の関係者と相談しつつ準備をしたところ、「ちゃんと準備をしてくれたから迷惑はかからない、大丈夫!」と言っていただいたことで不安が払しょくできました。復帰後は不在中の業務をキャッチアップするのに1か月程の時間かかってしまい大変でしたが、どうにか乗り越えました。
育休中に孤独を感じたら、「パパ育休」仲間にぜひ連絡を
DE&I
推進チーム
育休中はどのように過ごしましたか?
寺脇さん
当時、生後8か月だった第二子の寝かしつけや食事の準備、保育園の送迎に加え、家事、引っ越しに伴う役所手続き、妻の復職サポートなど、寝不足の中でのやりくりは大変でした。でも、当初の不安は消え、子どもとの時間を楽しむことができました。子育ての一瞬一瞬は貴重だと実感しました。また、妻との会話時間が増えたこともよかったです。
DE&I
推進チーム
育休中に孤独感はありませんでしたか?
寺脇さん
充実した日々の一方で、強い孤独感がありました。「育児に専念するぞ!」と強い気持ちで臨んで集中しすぎて、社会や会社との接点が激減してしまったのが原因だったなと。今後育休取得予定の方は、ぜひいろいろな人に連絡を取りつつ、気分転換をしてみてください。お子さんを連れてお出かけするのもいいですよね。私自身、以前は育休中の同僚などへの連絡は迷惑かなと思って控えていましたが、自分の経験を踏まえて、最近育休中のメンバーに連絡してみたら、たくさん返信が返ってきましたよ! みんな私と同じように孤独を感じていたのかもしれないですね。
DE&I
推進チーム
聞き上手な寺脇さんから連絡をもらって、皆さんうれしかったのでしょうね!
寺脇さん
お子さんの写真を見て、「大きくなったね」とともに成長を喜んだりしています。私の経験をこうした形で周囲に還元できたことはよかったですね。
パパ育休取得が当たり前の世の中になるために
最後に、寺脇さんと、寺脇さんの上司の杉田さんからのメッセージを紹介します。
寺脇:不安だらけで始まった育休でしたが、育休中の経験で視野が広がりました。育休に限らず長期休暇取得に不安を感じる方は多いと思いますが、思い切って休んでみることで休暇前の準備や復職後の仕事への取り組み方などを通じて、自分の働き方を見直すとても良い機会になると感じます。ぜひ、皆さんも挑戦してみてください!
杉田:当時、寺脇さんと二人三脚で研究所支部を運営していました。普段から互いの仕事内容をよく議論し合っていた上に、育休前には詳細をカバーした引継ぎを自ら準備してくれたため大変助けられました。また、彼は人を思いやる力が強く、慕われていることもあり、彼の育休時は自然と周囲が応援していました。最近、彼の部下の男性も育休を取得したので、とても良い変革の流れを作ってくれたと感じています。
味の素社では、従業員であるパパたちをあたたかい気持ちでサポートしていきます!
※DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン )推進チームとは
性別、年齢、国籍、障がいの有無、経験等によらず、従業員一人ひとりが互いに尊重し合い活躍する会社となり、社内外の多様な「個人」が集い、「組織」が多様な個の強みを活かして共成長することでイノベーションを創出し、未来に向けた継続的な価値を創出することを基本方針として、あらゆる多様性を受け入れ合うことで、豊かなキャリア形成に活かすことができる組織文化を育み、従業員と会社がともに成長できる場づくりにつながる活動を推進しています。
参考:味の素株式会社 コーポレート・ガバナンス基本方針第8章
味の素グループの取り組み
味の素グループでは、男性従業員の育児・家事参加を奨励するさまざまな取り組みを行なっています。ここではその一部をご紹介しましょう。
●「アジパンダ®KIDS」
「アジパンダ®KIDS」とは、神奈川県川崎市にある川崎事業所内にある企業主導型保育所です。従業員が養育している生後57日目以降の0歳児から5歳の未就学児までが利用できます。園内洗濯や手ぶら登園サービス(紙おむつやお布団は園で用意)を導入しており荷物は最小限とし通勤負担を軽減しています。
●「仕事と生活(家事・育児)の両立支援セミナー」
「仕事と生活(家事・育児)の両立支援セミナー」は、従業員とパートナーが一緒に参加できるセミナーです。育児・家事を協力して行うことの重要性を学び、家庭という"チーム"でどのように仕事と生活をマネジメントしていくのかを話し合います。
●男性調理支援コンテンツ「#おれなりの食卓」
「#おれなりの食卓」は、男性の調理喚起によるウェルビーイング促進を目的として、20~30代男性に向けた情報を発信しています。
https://park.ajinomoto.co.jp/special/livewell/orenari/
寺脇 貴弘
味の素労働組合専従 中央執行委員 兼 研究所支部長
2012年入社。バイオ・ファイン研究所(九州)にてアミノ酸発酵の設備のエンジニアリングを担当。その後、イノベーション研究所、バイオ・ファイン研究所(川崎)を経て、労働組合専従_研究所支部事務局長に就任。2022年より現職にて、労働条件や人事制度について組合員と対話し、会社と協議しています。
仕事を進める上では、バランス感覚・中庸を大事にしています。多様な考えに基づき、良いバランスを保つ人財になりたいです。
休日は娘とおままごとを楽しんでいます。与えられた役を演じる中で、ロールプレイングの面白みを感じています。
2023年6月の情報をもとに掲載しています。