味の素グループが考える「食品ロス」と、誰にでも始められる取り組みを紹介します。
そもそも「食品ロス」って何のこと?
「食品ロス(フードロス)」とは、まだ食べられる状態であるにも関わらず、廃棄されムダになる食料のことです。
日本国内で1年間に廃棄される食料は約522万t。このうち、その半数は家庭から出ていると試算されており、一人あたりに換算すると、毎日お茶碗1杯分(113g)を捨てている計算になります。
家庭から出る食品ロスをさらに分析してみると、45%は食べ残し、41%は手つかずのまま捨てられ、残りの14%は食べられる皮や葉まで捨てている「過剰除去」とみられています。
日本の家庭から生まれる食品ロスだけでも年間240万t以上に及ぶわけですから、世界的課題の食品ロス解消には、私たち一人ひとりの行動も大きな影響を与えると考えられるでしょう。
不足?過剰?食品ロスの矛盾と世界の人口増加
ある試算によれば、2050年には世界の人口は19億人増え、現在よりも70%もの食料増産が必要とされています。
しかし現状では、食糧難にあえぐ国がある一方で、生産量の約1/3にあたる13億tもの食料が毎年捨てられています。
さらにデータを紐解くと、飢餓や栄養不足に困窮する人が8億人もいるかたわらで、肥満などの過剰栄養に悩む人が22億人もいるのです。
食品ロスは、今や世界的な社会課題と考えられており、先進国を中心にその解決法や取り組みに注目が集まっています。
子どもも一緒に!「食エコ」への取り組みを紹介
味の素グループは、人々の"食"をサポートする企業としてこれら食品ロスと正面から向き合い、「2050年までに製品ライフサイクルでフードロスを半減する」という環境長期ビジョンを掲げています。
特に、味の素グループが推進する「食卓から始めるエコ活動=食エコ」では、ふだんの生活の中にある身近な8つのアクションを柱とした活動で、子どもから大人までがすぐに取り組める内容になっているのが特徴です。
- 食材をムダなく使い切る
- ナイスリメイクで食べ切る
- 調理・片付けを工夫する
- エコな食材や商品を選ぶ・自分で育てる、おいしく食べる
- 昔からの知恵を学ぶ
- 感謝しておいしく食べる
- もっと大きな視点でくらしのつながりを見てみよう
- 世界の食を考える
たとえば2010年度からは、(一財)グリーンクロスジャパンが実施する「みどりの小道」環境日記とコラボし「味の素『食エコKIDs』賞」を実施。未来を担う子どもたちの、身近な食エコ活動を応援しています。
子どもたちが実際に体験した8つの項目別の活動レポートでは、食材のロスを抑えたメニュー作りや調理体験、おいしく残さず食べる技や再利用の方法を学ぶなど、さまざまな取組が子どもの目線から紹介されています。
人々の食と健康をサポートする企業として世界的課題と向き合いながら、これからも味の素グループはひとりひとりの「食エコ」活動を応援していきます。
子どもたちの活動レポート
食材を無駄なく使い切る
食エコの基本は食材を無駄なく使い切ることです。冷蔵庫に残っている食材を使い、ミネストローネやビーフピラフを作っておいしくいただきました。
ナイスリメイクで食べ切る
たくさん作ったお料理も、翌日は調味料や食材を加えて工夫すれば新しいメニューに!残りうどんをカリカリモチモチおやきにおいしくリメイクしました。
ごみを減らすには?
生ごみの大半を占める野菜くずを土に戻すことで、ごみ全体を減らすことができました。
エコな食材や商品を選ぶ
旬の食材は、新鮮で季節に必要な栄養もたっぷり含まれます。たくさん採れておいしい旬の食材を選びましょう。
自分で育てる、おいしく食べる
自分で食材を育てるのも「食エコ」の一つです。残ったネギの根っこ部分に水をあげたら再生しました。自分で育てるとよりおいしく感じられるかもしれません。
昔からの知恵を学ぶ
野菜を干すことで、長く保存できるようになります。干し野菜は、手軽に使えてうま味も凝縮されています。
もっと大きな視点でくらしのつながりを見てみよう
地元で収穫された食材は、運ぶ距離も短く、新鮮で、他にもいいことがたくさんあります。地元の食材を食べることもエコにつながりますね。
2020年6月の情報をもとに掲載しています。
関連リンク