活動レポート

"賞味期限の表示変更"で一歩近づく食品ロス解消への道のり

2017年4月より、味の素グループでは一部の商品の賞味期限の表示方法が「年月日」から「年月」に変更となった。これは、現在日本で問題となっている「食品ロス」が深く関わっている。

国と企業が共同で取り組む食品ロス問題

食品ロスとは、まだ食べられるのに廃棄される食べ物のこと。日本の食品ロスは年間約632万トンとなり、途上国などへ向けた世界の食糧援助量約320万トンの約2倍にもなるとも言われている。

食品ロスを解決すべく、味の素グループも2011年から経済産業省の「製配販連携協議会」、2012年からは農林水産省の「食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム」に参加。

1)賞味期限の年月表示化
2)賞味期間の延長
3)納品期限の最適化
という、3つのことがまず検討された。

味の素グループでは、まずメーカーとして着手可能な「賞味期限の年月表示化」と「賞味期間の延長」を実施。これによって食品廃棄の量が減ることが期待される。さらに、製品管理を日別から月別にすることで、物流業界や流通業界においても、作業の軽減や効率化が図れる。

見直しが迫られる、賞味期限表示にまつわる慣習

賞味期限表示の参考画像:左に「賞味期限(常温未開封)2018.6.19」と表記した画像、右に年月表示の「賞味期限(常温未開封)2018.6/XA」と表記した画像が並べられている。

左が従来の表示 右の表記に一部更新された

実は年月表示にすることで、多くの場合、賞味期限表示が短くなるという問題も。
例えば、賞味期限が「2018.6.19」としていた場合、6月19日には期限切れになるので、年月表示だと「2018.5」になってしまう。
それを避けるため、年月表示化する際には原則、賞味期間を延長しても大丈夫な「賞味期間が1年以上の家庭用製品」を対象とした。

ただし、年月表示に変更するだけでは、食品ロスの問題は解決しない。
日本では「鮮度が良くないと売れない」という意識が根強い。実際、食品小売店に納入する際には"製造日から賞味期限の3分の1が経過する前に店舗に納品する"という慣習(1/3ルール)があり、その期間を過ぎると納品できないため、これまで食品メーカーは仕方なく製品を廃棄してきた。今後はメーカーと販売側が連携して、この慣習を見直していく必要がある。
年月表示化をきっかけに効率化を考え、納品期限の再検討が進めば、廃棄されるリスクはさらに減る。
返品・廃棄ロス削減のメリットは、すぐには実感できないかもしれないが、味の素グループは長期的視野で取り組み、食品ロスという世界的な課題解決を目指していく。

2019年3月の情報をもとに掲載しています。

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