歴史・トリビア

激変する「電話のマナー」とオフィスの電話回線あるある

携帯電話やスマホが当たり前になり、誰もが好きな場所から好きなときに電話をかけることができる時代。しかし、遡ること40年以上昔、固定電話の台数も限られていた時代では、"直通電話"すら当たり前ではありませんでした。
たとえば誰かに電話をかけるとしたら、一旦相手の会社の「電話交換手」につながり、「○○さんをお願いします」または「○○番をお願いします」と依頼して、交換手が回線を手動でつなげるという仕組み。当然、電話回線数も交換手の人数にも限りがあるため、ラッシュ時や繁忙期になると電話交換手にかかる負担も大きかったといいます。

味の素グループが保存していた古い社内報には、そんな電話交換手の困惑ぶりがうかがえる内容の記事が掲載されていたとか。
「電話の現状」と題した記事では、電話回線が十分に足りず、内線電話も3人に1台、電話回線の増強や交換中継台の増設、電話交換手の増員を急いでいるが十分ではないという現状が共有された上で、これらを少しでも補うためにと"電話マナーの向上"が呼びかけられていました。

それはたとえば、電話をかけるタイミング。電話が集中する朝9時と昼休み明けの午後1時の電話はなるべく控えてほしいというもの。
「特に週末と週初のこみ方は大変です。不急不要の電話はオコトワリ。この時間を避けましょう。」
なるほど、業務開始時や昼休み明けは外部からの問い合わせなどが集中することから、回線がふさがってしまわないようできるだけ遠慮してほしいということなのでしょう。
このほかにも、"自動通話地域"といった聞き慣れない言葉や、おしゃべりを始める際のエチケットや電話交換手へのマナーなど、興味深い記載が見られます。
「平成」から「令和」へと元号も新たに、時代は一新。何もかも合理的にかつスピード重視で進められがちな今こそ、古き時代に思いを馳せて、コミュニケーションについて考えてみては?

2019年5月の情報をもとに掲載しています。