食と健康

"持ち寄るお弁当"で、楽しく健康!「#シェア弁」のススメ

高齢者のたんぱく質不足が、骨や筋肉、関節などが衰え「立つ」「歩く」といった能力が低下する、いわゆるロコモティブシンドローム(ロコモ、運動器症候群)を招くことに加え、最近では若い女性のヤセ(低栄養)も大きな問題として認識されている。
とくに若年女性の低栄養問題は、栄養知識が足りないなかで蔓延している“間違ったダイエット認識”も大きな要因の一つ。痩せたい=食べないという誤認識が、体が成熟する過程では大きなマイナス要素となり、妊婦の場合は胎児の発達にまで影響しかねない。
こうした日本の栄養課題の解決を目指して有用な情報を発信している味の素グループ広報部学術グループでは、そうした若年女性の “栄養改革”として、新たな食習慣「#シェア弁」を打ち出し、提案に努めている。

毎日の食事でとりたい10の食品群「さあにぎやか(に)いただく」

高齢者を対象に10の食品群の摂取頻度による食事状況を評価した研究によれば、いろいろな食品を摂取している人ほど元気なことが分かっている。10の食品群とは、魚、油、肉、牛乳、野菜、海藻、芋、卵、大豆、果物。大切なのは、これらの食品を常に意識し、食習慣として身につけること。それぞれの頭文字をつなげた「さあ、にぎやか(に)いただく」と覚えることで、日々の食事を見直ししやすくなりそうだ。
しかし、何種類もの食材を揃えて料理を作るとなると、手間も時間もかかってしまう。そんな問題を解決するのが、「#シェア弁」だ。

お弁当を、シェアして食べるから「#シェア弁」

「#シェア弁」とは、友だちや同僚どうし数名でおかずを持ち寄り、文字通り"シェア"して食べようというもの。自分で作るだけではどうしても偏りがちな栄養を、それぞれが分け合うことによって補えるというメリットがある。
味の素グループは、東京・丸の内に勤務している若い女性をメインターゲットにその体験会と料理教室を実施。集まった30名ほどの参加者に向けて、「#シェア弁」の目的や方法、食品の栄養について、また簡単で効果的なお弁当おかずの調理方法などについてレクチャーした。

それぞれが1つのおかずを2人分ずつ作って持ち寄るというのが、「#シェア弁」の具体的な方法。先に挙げた10の食品群「さあ、にぎやか(に)いただく」の中から、たんぱく質を含めて1つのおかずに2種類以上の食材を使うのが目安となる。食材のバッティングを防ぐためにも、あらかじめそれぞれが担当する食材を決めておくとさらに効率的だ。

毎日とりたい10の食品群。それぞれの頭文字をつなげて「さあ、にぎやか(に)いただく」と覚えよう。

普段のお弁当作りにおいて、何種類ものおかずを作るのは大変でも、"おかず1品を2人分"ならハードルはグンと低くなる。最初は、週に一度など集まりやすい曜日を決めると始めやすいかもしれない。習慣化すれば、一度の食事で多くの栄養を継続的にとることができるし、それぞれの料理のレパートリーも自然と増えていきそうだ。

「#シェア弁」体験会のメニュー(2017年11月)

摂取が必要な食品を覚えやすく描いたイラスト。十の食品群の覚え方は「さあ、にぎやかにいただく」というコピーの下に、十種類の食品がイラストで描かれている。その名前の頭文字を読んでいくと「さあ、にぎやかにいただく」という文章になるように並べられている。左から順に、さイコール魚、あイコール油、にイコール肉、ぎイコール牛乳と乳製品、やイコール野菜、かイコール海藻、間に副詞の「に」が入り、続けて、いイコール芋、たイコール卵、だイコール大豆、くイコール果物、という言葉が書かれている。

1.おかずを1人1品持ち寄る。主食(ご飯・パンなど)は持参。
2.用意するおかずの量は2人分。人数が増えても量はそのままでOK。
3.「さあ、にぎやか(に)いただく」から、たんぱく質を含めて2種類以上の食品群を選ぶ。たんぱく質(さ・に・ぎ・た・だ)は被らないよう事前に担当を決めておくと良い。
4.味付けはいろいろなバリエーションを楽しもう(和・洋・中、エスニック風など)
5.どんなおかずが揃うかは当日のお楽しみ。楽しく「#シェア弁」しよう。

「#シェア弁」が新しいコミュニケーションの場に

参加者からは、「自分でもやってみたい!」「『#シェア弁』のアイデアとそれを実践しやすくする工夫になるほど!と思った」「自分の栄養バランスを見直す機会になった」などといったコメントが多数寄せられ、主催側と参加者みんなが新しいコミュニケーションのカタチとして"お弁当"の魅力を再認識したようだ。
何かと偏りがちな現代人の食生活、"足りない栄養素はサプリメントで補う"といった意識こそ大切だが、サプリメントはあくまで補うものであり、やはり栄養摂取の基本は3度の食事。「さあ、にぎやか(に)いただく」と「#シェア弁」をきっかけに、日々の食生活を見直したいものである。

2019年5月の情報をもとに掲載しています。