味の素グループでは、本物のおいしさを家庭で再現できるよう、素材の特徴と役割を知り尽くしたレシピ開発のプロが、味づくりと原料の製法開発をしています。
「ほんだし®」のケースを紹介しますね。
商品開発ではまず、味のコンセプトを設定します。「ほんだし®」は「まろやかでホッとする毎日飲み飽きない味・風味」と決めました。そして、「ホッとする」味とは、みそ汁を飲んだ後に「ふわっ」と鼻から抜けるようなやさしい風味ではないかと仮説を立てたのです。
そこから種類が異なるかつお節や他の原料素材を使い、味覚感度試験に合格した社内のパネルや主婦モニターが、だしの味を何回もチェックすることで、家庭でのやさしい風味の「理想のみそ汁」をチームで決めます。
味を設定した後は、製品として量産できるよう、原料の製法を開発することも重要な仕事です。
「ほんだし®」の場合は、実際に手に入るかつお節の中で、「ふわっ」と香るものはありませんでした。そこで、新たな焙乾(ばいかん:煙で燻して香りをつけること)装置を設計し、求める特徴を持つ「浅燻し」かつお節を作り上げたのですよ!
その他にも、実際に皆さんの食卓に届いた後にどんな風に使われているかを調査し、改良することもあります。調査の結果、煮込んでも満足できる味覚品質が必要であることがわかったので、「ほんだし®」を入れた後しばらく煮立たせてもおいしく食べられるか確認を重ねました。そうすることで、日々理想の味を追求しています。
2019年 5月の情報をもとに掲載しています。