活動レポート

世界最小の野菜でたんぱく質チャージ!
次世代ベジタブルドリンク「Mankai®[マンカイ]」のここがすごい
〜開発者インタビュー後編〜

味の素社から、世界最小の葉野菜マンカイ(ウォルフィア)を主成分とする新商品「Mankai®[マンカイ]」が発売されました。

「Mankai®[マンカイ]」は、ビタミンやミネラル、食物繊維のほか、筋肉や血液などの素になる良質な植物性たんぱく質(プロテイン)など、60種類もの栄養素が詰まった次世代ベジタブルドリンク。2017年に葉野菜マンカイの開発に取り組むイスラエルのベンチャー企業ヒノマン社とパートナー契約を結び、日本における独占販売権を取得してから、じつに4年越しの発売となります。

世間ではまだ認知度の低い葉野菜マンカイという新食材に、早くから期待を寄せてきた理由は何だったのでしょうか。今回の記事では、味の素社の開発担当者・松田克洋氏へのインタビューの後編として、新商品「Mankai®[マンカイ]」にかける味の素社の想いや、発売に至るまでのストーリーについてご紹介します。

味の素社が可能性を見出した、サステナブルなたんぱく源

葉野菜マンカイが水耕栽培システムで製造されている様子

味の素社が、葉野菜マンカイという新食材に早くから期待を寄せてきた理由について、松田氏は次のように語ります。

「たんぱく質やアミノ酸摂取の重要性は、『おいしく食べて健康づくり』を理念に掲げる味の素社がかねてより発信し続けてきたことです。しかし、当社は数多くのアミノ酸を製造しておりますが、たんぱく質を豊富に含む素材は、自社ではあまり保有しておらず、大きな課題の一つとなっていました」

味の素社とヒノマン社との出逢いは2016年。「葉野菜マンカイという素晴らしい可能性を秘めた食材について研究開発しているイスラエルのベンチャー企業がある」という情報を元に、コンタクトをとったことがきっかけで、両社の距離は一気に縮まっていったといいます。

「葉野菜マンカイに着目した理由は、栄養価の高さだけでなく、『省資源・短期間で大量生産が叶うサステナブルな食材である』ということも大きいですね。最小限の光と水で、わずか3日で生産できる葉野菜マンカイは、大量の穀物や燃料などを必要とする"肉"よりもはるかに環境負荷が小さく、"食と健康の課題解決企業"を目指す味の素社としては、次世代のたんぱく源として大いなる可能性を感じました。

実際、1gのたんぱく質を生産するために葉野菜マンカイが要する水の量は、同量の動物性たんぱく質を生産する場合の1/10~1/20の量だと聞いています」

「葉野菜マンカイよりも安価なたんぱく源はありますが、1つの食材で、たんぱく質も野菜の栄養素も両方摂取でき、さらに地球環境にやさしい素材という観点でいうと葉野菜マンカイは非常にすぐれていると考えています。
地球にもカラダにもやさしい素材で生活者のみなさまに健康をお届けすることこそが"食と健康の課題解決企業"ができる社会貢献であり、組織としての使命だと考えています」

食と健康の課題解決企業「味の素社」が挑むフードテック

2021年7月に、満を持して発売となった「Mankai®[マンカイ]」。開発期間約4年、ここまで長い時間を要した背景には、さまざまな苦労がありました。

「世界最小の葉野菜マンカイを、グローバル展開できる素材として製品化するには数えきれないほどの課題がありました。発売が遅れた1つ目の大きな理由は工場建設の難航です。「Mankai®[マンカイ]」の商品化にあたっては、大きな工場を建てて、水耕栽培の規模を従来のラボからスケールアップする必要があったのですが、記録的な豪雨でなかなか予定どおりに工場の建設工事が進んでいかなくて困りました」

「2つ目の大きな理由は、品質管理の問題です。日本固有の法律と味の素社が求める品質をクリアするためには、品質管理の体制を徹底しなければならず、知見のない海外の方にとっては『製品化のためには、こんなことまでしないといけないのか!』という感じだったようです」

前任2名の開発担当者からバトンを引き継ぎ、ようやく「Mankai®[マンカイ]」の製品化の瞬間に立ち会うことができたという松田氏。

「イノーベーティブな食材確保のために、ベンチャー企業に出資をする、というのは味の素社にとっても新しい試みでした。前任の方々が苦労しながら開発に取り組んでいる姿を見てきたので、万感の思いです。これまでもいろいろな製品開発に携わってきましたが、「Mankai®[マンカイ]」は、特別思い入れの深い製品となりました」

環境への負荷が小さく、サステナブルなたんぱく源である葉野菜マンカイは、地球課題を解決に導く可能性を秘めた次世代の食材。

新商品「Mankai®[マンカイ]」は、現代人が抱えるたんぱく質やビタミン・ミネラル不足といった健康課題の解決にアプローチすると同時に、地球が抱える社会課題についても改めて考えさせてくれる商品なのかもしれません。

※Mankai®はHinoman Ltd.の登録商標です。

2021年9月の情報をもとに掲載しています。

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〜開発者インタビュー前編〜

味の素社から、新商品「Mankai®[マンカイ]」が発売されました。その主成分は世界最小の葉野菜 マンカイ(ウォルフィア)。聞きなれない名前ですが、じつは世界が注目する次世代の食材なのです。

世界中が期待を寄せる葉野菜マンカイとは一体どんな野菜なのでしょうか。味の素社の開発担当者・松田克洋氏にその魅力や開発秘話について聞きました。インタビューの前編にあたる今回の記事では、葉野菜マンカイの持つパワーと、新商品「Mankai®[マンカイ]」の気になる味や摂取方法についてご紹介します。

直径0.5㎜!世界最小の葉野菜は栄養満点の優秀食材だった!

マンカイ(ウォルフィア)の栽培されている様子(左)、葉の拡大写真(右)

主原料となる葉野菜マンカイは、世界最小の野菜。葉の直径はわずか0.5mm! そんな小さな葉の中に、60種類もの豊富な栄養素が凝縮されていることが分かっています。

「『ウォルフィア』とは、東南アジアの池などに生育している浮き草で、葉野菜の一種です。ウォルフィア属の中にはさまざまな種類があるのですが、ヒノマン社がその中の一種『ウォルフィアグロボサ』のある特別な系統に着目し、『マンカイ』と名付け、栽培に必要な光・温度・肥料を最適化し、水耕栽培技術を確立しました」

味の素社(ダイレクトマーケティング部)開発担当者 松田克洋

ヘブライ語で「神様からの恵み」という意味を持つ「マンカイ」ですが、タイやベトナム、ラオスといった東南アジアの国々では、貴重な食資源として数百年も前から親しまれてきたそう。

「現地ではおもにスープやカレーの具材として使われることが多いようですね。身近に手に入る食材で、栄養も豊富であることから、今でも普段の食事に取り入れられています」

水に溶かした「Mankai®[マンカイ]」は、青汁を彷彿させる濃い緑色をしていますが、青汁との大きな違いは「たんぱく質を豊富に含むこと」だと松田氏は話します。

「一般的な青汁の原料は、大麦若葉やケールといった野菜。野菜由来の栄養素は確かに数多く含まれているのですが、じつはたんぱく質はあまり多くないのです。葉野菜マンカイのすごいところは、植物素材でありながらたんぱく質を豊富に含んでいるということ。構成成分の45%がたんぱく質で、このほかにもミネラルやビタミン、食物繊維、不飽和脂肪酸などたくさんの栄養素が含まれています」

「葉野菜マンカイのアミノ酸スコアは最高値の100。たんぱく質の中でアミノ酸のバランスがもっとも良いといわれている卵とよく似たバランスだともいわれています。野菜でありながら、たんぱく質まで補給できるなんて、すごい食材ですよね!」

海外の著名な学術機関や研究機関も期待を寄せているという葉野菜マンカイ。その栄養価の高さから、世界中で研究が進められています。

スティック1本で、豊富なたんぱく質と1日の野菜摂取目標の1/3量のチャージが完了!

さて、ここからは新たに発売となった次世代ドリンク「Mankai®[マンカイ]」についてご紹介していきましょう。

「Mankai®[マンカイ]」の形状はスティックタイプ。1本につき1回分5.4gの粉末が入っていて、これ1本で厚生労働省が推奨する1日の野菜摂取目標350gの1/3量を摂ることが可能です。

※スティック1本あたり、厚生労働省が推進する「健康21」において1日分の野菜目標摂取量350gの約1/3(=117g)に相当する葉野菜マンカイを使用しています。

「飲み方はとても簡単。スティック1本に対して120㏄の水や牛乳で割るだけで、豊富な栄養素を手軽に摂取することができますよ。摂取量の目安は1日1~3本。朝食時はとくにたんぱく質が不足しやすいというデータが出ているので、いつもの朝食に「Mankai®[マンカイ]」を1本加えていただけると、栄養バランスがより良いものになります。そのままでもおいしく飲んでいただけますが、個人的にはヨーグルトに入れて食べるとおいしかったですね。あとは、スムージーやパンケーキ、サグカレー(青菜でつくる緑色のカレー)、スープの具材としてお使いいただくのもおすすめです」 

気になるその味は......というと、見た目は青汁のようですが、青汁特有の苦みや青臭さはなく、抹茶風味で非常に飲みやすいという印象。

「もともと葉野菜マンカイは野菜特有の苦味や、風味のクセが少ない食材なのですが、より飲みやすくするために、ほのかな甘みと抹茶風味をつけているので、これまでの青汁製品にうまくなじめなかったという方にもぜひ試していただきたいですね」

筋肉や血液などのもととなるたんぱく質は、健康を維持する上でとても大切な栄養素。

「性別や年齢を問わず、多くの皆さまに飲んでいただきたいですね。たんぱく質だけでなく、さまざまな栄養素を摂取できるところも「Mankai®[マンカイ]」の魅力です!」

■インタビュー後編へつづく

※Mankai®はHinoman Ltd.の登録商標です。

2021年9月の情報をもとに掲載しています。

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高たんぱくですぐれた栄養価値のあるマンカイ(ウォルフィア)という葉野菜をご存知でしょうか。
味の素社がイスラエルのヒノマン社から葉野菜マンカイの日本における独占販売権を取得したのは2017(平成29)年3月のこと。それから4年以上の歳月を経て、ついに葉野菜マンカイを使った次世代ベジタブルドリンク「Mankai®[マンカイ]」が発売されることとなりました。

さっそく見たところ、インパクトのある緑色のビジュアルにびっくり! 青汁ドリンクを彷彿とさせるグリーンカラーの源が、直径わずか0.5㎜の葉野菜マンカイだそうです。マンカイは栄養豊富なだけでなく、じつは環境への負荷が少ないサステナブルな素材でもあるのだとか。現代社会が抱えるさまざまな問題にアプローチする次世代の食材と聞いては、ますます興味を抱かずにはいられません。注目の次世代食資源「葉野菜マンカイ」とは一体どんな野菜なのでしょうか?

世界最小の葉野菜マンカイとは?

世界最小の葉野菜マンカイの葉の直径はわずか0.5mm。しかし、小さな葉っぱの中には驚くほど豊富な栄養素が詰まっており、そのパワーは侮れません。

いちばんの特長は、野菜でありながらアミノ酸バランスの良い良質なたんぱく質を多く含んでいるということ。構成成分の約45%を植物性たんぱく質が占めています。葉野菜マンカイは植物にもかかわらず、アミノ酸スコアは最高値の100。たんぱく質の中でももっともアミノ酸のバランスが良いと言われている卵とよく似た理想的なアミノ酸のバランスであることがわかっています。またビタミンやミネラル、オメガ3脂肪酸、食物繊維など多くの栄養素が含まれているのも大きな魅力。葉野菜マンカイは、野菜でありながらたんぱく質をリッチに含む食材なのです。

ヒノマン社と手を携えて、新製品を開発

すぐれた栄養価値を有する葉野菜マンカイですが、少量の水、光、栄養素で栽培ができるなど、環境への負荷が少ないのも特長。農薬や殺菌剤などの化学薬品を必要としないほか、3日で収穫できる成長の速さも、次世代の食材として注目を集めている所以です。

健康志向やサステナブル志向の高まりを見据え、葉野菜マンカイの商業生産に向けた取り組みを行ってきたのがヒノマン社。9年の歳月をかけて、省エネルギーで葉野菜マンカイを量産できる水耕栽培システムを開発した、イスラエルのベンチャー企業です。味の素社は、地球課題の解決をしながら、食と健康に貢献することを実現する上で、同社の持つ素材・技術が、非常に魅力的であると感じ、2017年に出資を行い、日本における葉野菜マンカイの独占販売権を取得。ヒノマン社と手を携え、新製品の開発に乗り出すこととなりました。

食と健康の課題解決企業として味の素社が挑む、21世紀の地球課題

注目の葉野菜マンカイを使った新製品を味の素社が開発した背景には、「食と健康の課題解決企業として21世紀の社会課題の解決に取り組んでいくべき」という、味の素社の強い信念があります。

味の素社が解決したいと考える1つ目の課題は、温室効果ガスや水資源の枯渇リスクといった「地球持続性の課題」。

地球規模の問題として考えられている温室効果ガスは、14%~18%が畜産業から排出されているといわれています。これは、エサの生産や飼育、食肉処理などの過程で発生する排出量の総量。車や飛行機を合わせた輸送による排出量よりも多い数字だというから驚きです。

裏を返せば、肉に代わるたんぱく質源を日常的に摂取する習慣が根付けば、環境への負荷を最小限に止めることができるということでもあります。良質なたんぱく質を豊富に含む葉野菜マンカイは、地球の救世主になるかもしれないサステナブルな存在。最低限の光や水で栽培できるので、水資源の枯渇リスクの面からも環境負荷軽減のアプローチをすることが可能です。

2つ目の課題は、人口急増によるたんぱく質危機という「食資源確保の課題」。

人口の増加や食生活の向上に伴い、今後はたんぱく質の需要が供給量を上回ることが予測されています。現代の主要たんぱく質源である"肉"を生産するためには穀物が必要になるわけですが、地球温暖化や人口の急増などさまざまな問題から、将来的に穀物供給量の不足が生じてくることでしょう。その問題を解決するには、肉に代わる新たな食資源の開発や生産が不可欠。環境負荷を抑えて生産できる葉野菜マンカイは持続可能なたんぱく質源として大変すぐれていると考えられます。

3つ目の課題は、現代人のたんぱく質、ビタミン・ミネラル不足といった「栄養の課題」。

現代の日本においては、男性、女性ともにたんぱく質不足が課題の1つとなっており、加齢に伴い食が細くなる高齢者もまた、たんぱく質不足の問題に直面しています。同様に野菜の摂取不足が引き起こすビタミン・ミネラル不足もまた、飽食のはずの日本が抱える課題となっています。

これらの課題にアプローチするために各国の研究機関が注目を寄せているのが、からだにも地球にもやさしい次世代の葉野菜マンカイ。味の素社による葉野菜マンカイを活用した商品開発は、こうして始まっていったのです。

■新商品「Mankai®[マンカイ]」開発者インタビューは近日公開です。

※MankaiⓇはHinoman Ltd.の登録商標です。

葉野菜マンカイ
マンカイは、世界最小の葉野菜で、学名は「ウォルフィア」。イスラエル語で「神様からの恵み」を意味します。葉の直径は0.5㎜ほどしかありませんが、たんぱく質やビタミン・ミネラルなどの栄養が豊富で、タイやベトナム、ラオスといった東南アジアの国々では、古くから貴重なたんぱく源として食されてきました。現在は、その健康価値の高さから、ハーバードやクリーブランドクリニックをはじめとする各国の学術機関で研究が進められています。

ヒノマン社
ヒノマン社は、イスラエル国テルアビブを拠点とするベンチャー企業です。現代表のロン・サルペーター氏が、マンカイ研究の第一人者ヤコブ・シャイ氏から事業として受け継ぎ、大規模栽培施設の開発を成功させました。2010年8月に設立されて以来、マンカイに関する研究開発および製造販売を行い、工業化を促進させています。味の素社は、ヒノマン社の第三者割当増資の引受および既存株主からの株式取得により、2017年3月に同社に出資。日本におけるマンカイの独占販売権を取得しています。

出典:https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/presscenter/press/detail/2017_03_23.html

プロテイン
プロテインとは、英語で「たんぱく質」の意味。炭水化物や脂質と並ぶ三大栄養のひとつで、肉や魚、卵、乳製品、大豆製品などに多く含まれています。筋肉や血液などのもととなる大切な栄養素です。日本では、たんぱく質を主成分とする栄養補助食品(サプリメント)のことをおもに「プロテイン」と呼んでいて、たんぱく質を効果的に補給するために摂取されています。

2021年7月の情報をもとに掲載しています。